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蚕食鯨呑―世界はおいしい「さしすせそ」

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000230643
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本、中国、そして世界各地の食を、歴史や文化といったスパイスを加えて軽妙なタッチで綴るエッセイ。

内容説明

最後の晩餐―そう言われたら、自分ならばと考えがちだ。世界広しといえども、鮭好きが高じてその最後の晩餐にまで心及ぶ作家はまさか他におるまい。明の皇帝の記憶の中の絶品から、鋭い感性で食の時代変化を表す脳で食べる時代、果てにはクスクスと中華料理のウマ~い融合まで、中国、日本、そして世界各地の食をテーマに、食と私たち、あるいは世界と自分との距離感を描き出す。知性のスパイスを加えて、世界まるごと味わい尽くす!

目次

さじかげんが大事(足るを知るコツ;記憶の中の「絶品」 ほか)
しって食べるとなお美味(My壺;「龍井茶、虎〓(ほう)水」 ほか)
すきな味、癖になる匂い(春餅;ワサビ ほか)
せかいはひとつ(天津飯;揚州チャーハン ほか)
そっと味わう思い出(椰子飯を追い求めて;椰子椀の思い出 ほか)

著者等紹介

楊逸[ヤンイー]
1964年、中国黒龍江省ハルビン生まれ。1987年留学生として来日、お茶の水女子大学文教育学部地理学専攻卒。現在は、日本大学藝術学部文芸学科教授。2007年、「ワンちゃん」で第105回文學界新人賞受賞。2008年、「時が滲む朝」で第139回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

41
★★★☆☆ 「食」に関するエッセイをまとめた一冊。単なるあれ食べたこれ食べたという内容でなく、日中あるいは欧米の食文化と照らし合わせてあれこれと著者なりの思いが述べられる。中でも中国出身なだけあって、作中で述べられている中国の食文化の面白さにはまさに眼から鱗。日本にも食にまつわる話は実に様々だが、国土が広く人口も多い中国などそれを更に上回るだけの話があるのだろう。作中でいくつか紹介されている、逸話のようなものも面白い。堅すぎず緩すぎず丁度いい文章で紡がれるエッセイ。手軽さの割に充実した内容でおすすめ。2016/07/20

よこたん

31
食のエッセイ。中国は思っていた以上に更に広い。楊逸さんはロシアに近いハルビンで生まれ育ったそうだ。ロシア料理の影響も受けているし、パンが名物という土地柄に驚いた。中央アジア寄りの地域では、葡萄・羊肉・ピラフが欠かせない。育ってきた地盤や歴史の違いをひしひしと感じた。 “梨ーー。中国文化の中では、大変微妙でデリケートな存在である。発音が離別の「離」と同じであるからだ。” 病床の母に梨を所望され、兄妹達と共にこらえきれない涙を流す話には、心が震えた。食材の持ついわれや、薬効の知識も詳しく興味深かった。2016/12/25

としちゃん

25
毎日新聞の日曜クラブで3年間連載されたものを一冊にまとめたもの。作者の楊逸さんといえば、「時が滲む朝」で芥川賞受賞。日本語を母国語としていない人での、初めての受賞ということで、ずいぶん話題になり、あの当時読んだのを懐かしく思い出しながら、この本を手に取りました。一回に書ける字数が少ない事もあってか、各エッセイは、あともう少し深く描いてあればなぁ、という物足りなさが残った。2016/07/23

KEI

18
初読み作家さん。2頁毎のショートエッセイで、日本在住の中国人からみた料理の世界観みたいなのが理解出来て、楽しく軽く読み進める事が出来た。中国の料理を中心とした色々な蘊蓄も知る事が出来、知的好奇心を満たしてくれる良い作品だった(^^)2016/07/03

たっきー

8
楊逸さんの食エッセイ。中国、日本の食文化以外にも世界のいろいろな食に触れていて、その考察が興味深い。中国では縁起の良い漢字を使った料理名が好まれるので、料理名だけがすばらしくで中身が伴わないものがお店で出てきて現地の人でもだまされるというのにはへぇーと。中国に行くことがあれば気をつけねば。楊逸さんオリジナルのクスクスの食べ方がおいしそう。2016/10/03

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