内容説明
数多くの作品群のなかから、声に出してその良さがわかる作品を厳選。「伝統」と「現代」の間を往還しつつ、ことばの持つ豊かな可能性を切り開き続けてきた詩人大岡信のエッセンスが凝縮する愛唱詩集。年代順に配列することで、詩人としての人生の歩みが滲み出たものとなっている。
目次
夏のおもひに
水底吹笛―三月幻想詩
朝の少女に捧げるうた
木馬
方舟
青春
有明け
うたのように1
うたのように2
うたのように3〔ほか〕
著者等紹介
大岡信[オオオカマコト]
詩人。1931年、静岡県生まれ
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感想・レビュー
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十一
3
砕けそうなほど透きとおる抒情2014/07/19
JVSTINVS
1
時間「地の下から 春が溢れる 真紅に熟れた 冬を捧げて」。地名論「東京は いつも 曇り」。木馬「木馬のような私の心を その金の輪の手のひらに つないでおくれ 手錠のように」。ことばのセンスは卓越している。しかし、ただひとつ、大きな問題がある。女性を人間としてみていないのである。ワーズワースなどに慣れるとそこが気になってしょうがない。2023/07/04
なつめ
1
「陶酔を夢みはじめる扁平な耳」など、初期の頃の独特な比喩が好き。2011/05/09