出版社内容情報
小社は先年,物理学の全体像を把握し次世代への展望を拓くことを意図し,第一級の物理学者の絶大なご協力のもとに本講座を刊行しました.幸い多くの読者の厚いご支援をいただき,強く再刊を望む声が寄せられています.このご要望にお応えし,各巻に補章を加えて最新の進展を取り入れ,装丁も新たに第2次刊行を開始します.
内容説明
本書でとり上げた固体物理の新しい展開は、1次元ないし2次元的な広がりしかもたない風変りな物質、あるいは強い異方性のある物質や、きれいな周波性のない乱れた物質に関するものである。近年の実験技術の進歩、新しい物質の開発に助けられて確かめられ、画期的に発展した新分野について理論的側面を中心に解説する。
目次
1 Anderson局在と量子伝導(Anderson局在とは何か;局在のスケーリング理論;弱局在のミクロ理論;メゾスコピック系の量子伝導)
2 量子Hall効果(強磁場下の2次元電子;整数量子Hall効果;分数量子Hall効果)
3 電荷密度波・スピン密度波(Fermi面のネスティング効果とCDW・SDW状態;電荷密度波;スピン密度波)