岩波ブックレット
希望と勇気、この一つのもの―私のたどった戦後

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  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000094252
  • NDC分類 916
  • Cコード C0336

内容説明

軍隊は市民を守らない、国は民を棄てる…叩きこまれた教訓。そして、「NO」を言えない社会がきたら、ふたたび何が起きるのか。いま、一人でも言挙げすること、一人でも立ちあがることの尊さを伝える。

目次

1 勇気と力
2 棄てられて
3 日本
4 目ざめ
5 一歩前へ
6 雑誌記者として
7 テロと向き合う
8 オオカミが来る

著者等紹介

澤地久枝[サワチヒサエ]
1930年、東京生まれ。幼少期に中国東北部(満州)に渡り、そこで敗戦を迎え、翌年引き揚げ。18歳の時、中央公論社に就職。その間、早稲田大学第二文学部国文科を卒業。9年間の編集者生活の後、五味川純平氏の資料助手として『戦争と人間』の執筆を助ける。1973年以後、本格的な著作活動に。著書に『火はわが胸中にあり』(第5回日本ノンフィクション賞)、『昭和史のおんな』(第41回文藝春秋読者賞)、『記録ミッドウェー海戦』(菊池寛賞)など多数。「九条の会」の呼びかけ人でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

13
「小さな人間が動かなければ、政治は変わらない」、「一人でもやる、一人でもやめる」と小田実さんは言った(61ページ)という。今、脱原発再稼働デモは、大きな輪となって、ツイッターで拡散していった。この動きは、ジャスミン革命、アラブの春などの独裁者追放運動と連動する、市民としての自覚がそうさせているような共通点を指摘してもいいだろう。希望を捨てれば自殺に追い込まれる格差社会。この生きづらい日本社会。どうすれば、一縷の希望をもち、勇気を出して生き延びることが可能なのか、という問いかけに少なからずヒントをもらえる。2012/07/28

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

4
読友さんの感想で読む気になった小冊子で、2008年著。澤地さんの引き揚げ体験と戦後の生活、さらには組織に属さない個人の活動が書かれている。時間が前後するが、国家も軍隊も国民を守らない、二度と戦争をしないという信念は一貫していると思った。引き揚げの際の苦難は是非現代人も読み、戦争や軍隊に抱いている夢想を改めて欲しい。また、学生運動に乗らなかったことは重要で、組織というものも個人を簡単に抑圧するし、自己保身が目的化して腐る。→続く2021/05/08

Takao

4
九条の会呼びかけ人のひとり、澤地久枝さん。九条の会で何度かお話を聞いたことがあるが、旧満州からの引き上げ後の「半生」については詳しく知らなかった。引用されている小田実氏の言葉「小さな人間が動かなければ、政治は変わらない」、巻末の澤地氏の言葉「希望と勇気とは、ふたつにわかちがたいものとして、あなたにも、わたしにもある。たたかう力をもつために、夢を、理想を描き、そこに希望の種をまき、たがいに水を注いでゆきたい。」が心に残った。2008年6月5日発行。2015/10/03

mariko

1
岩波ブックレットの一冊。 内容のほとんどはかつて読んだ澤地さんの本に載っていたようだ。 が、久しぶりに読んで忘れていたことが多かった。 澤地さんのように考え、行動する人が続きますように。2020/03/05

そーすけ

1
278*自伝的に戦後の体験を綴る。満州から引き揚げ、「風流夢譚」事件には中央公論社の編集者として遭遇している。自衛隊は違憲という立場。2018/10/31

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