- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 芸術・美術一般
- > 芸術・美術一般その他
出版社内容情報
おなじみエンデと,カリスマ的パフォーマーの彫刻家ボイスが,閉塞した現代の政治と文化を変革する方法,芸術のあり方をめぐって論じ合う.2人の魅力と思想の原点が語られる,力強い言葉のライブ.
内容説明
おなじみファンタジー作家エンデと、カリスマ的パフォーマンスで同時代を揺さぶりつづけたアクション彫刻家ボイス。芸術家の生む新しいイメージが人間を変えるというエンデと、社会こそ誰もが参加する「見えない彫刻」だと主張するボイスが、閉塞した現代の政治と文化を変革する芸術のあり方をめぐって論じ合う。二人の思想の原点が語られる力強い言葉のライブ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
doji
2
芸術の規定の枠組みを破壊することで語ろうとするボイスと、ことばと物語の視点から丁寧に積み重ねて話そうとするエンデ、そのふたりがスリリングにぶつかり合い、ときに同調し、その連続の中で論が進んでいくのがなんとも緊張感がある。なによりボイスは雄弁だし、エンデは腰を添えてじっくり考えるタイプなのがわかる。シュタイナーやシラーを引き合いに出しつつ、資本主義についての深い洞察が語られるので、ついていくのに必死だった。当時もきっとこの対話が行われた会場では、ふたりの才人のことばの応酬に呆気に取られたんだろうなと思う。2021/07/24
びす子ちゃん
2
ふたりとも経済の問題・資本の問題を強く意識し、そして人々の無意識の意見を重視するいっぽう、エンデは芸術家の作るきっかけという始点を重視し、ボイスは人々の語らいとそれで生まれる行動という終点を重視する。語らいに任せすぎるボイスに対し、エンデは具体的な方向性を求める。エンデは心とイメージを重視し、ボイスは社会を、その造形を少しでも、おそらくその手で変えることを重視する。エンデの言葉は落ち着いてしっかりした土台を思わせ、隙がない。ボイスの言葉は跳ね回り、レトリックにまかれてしまうような感覚もあるが、心を刺激し、2017/02/16
土田
0
それぞれ(主にボイス)が主張するばかりでほとんど全然噛み合ってなくて退屈だったけど、たまに対話が成り立ったときのドライブ感は良かった。2021/03/19
Masaki Sato
0
だれもが社会という芸術作品を作る芸術家というヨーゼフ・ボイスと芸術家は数ある職業の一つとして新しいライフスタイルを提示する役割というミヒャエル・エンデの対談。議論は平行していてついていくのが精いっぱい。。2020/07/06