内容説明
リゾート法を背景に,第3次ゴルフ場造成ラッシュを迎え、各地でその被害が報じられる今、本書はこれまで詳しくまとまった形で報じられることのなかった、ゴルフ場のもたらす環境(農薬汚染、森林破壊、水源汚濁)・政治(汚職)・経済(地域経済の破壊)・社会(人間関係の崩壊)の広きに亘る惨禍の全体像を提示。新たな総合的生命環境破壊としてのゴルフ場問題に切込む。13の現場からの貴重なレポートを軸に構成した初の試み。
目次
序 山は哭いている
1 座談会 農業と林業に生きる―ゴルフ場は日本を滅ぼす
2 現地からの報告 響きあう心(奈良県山添村からの報告;長野県富士見町からの報告;滋賀県信楽町からの報告 ほか)
3 ゴルフ場問題の断層(リゾート法の正体;ゴルフ場の財政問題;ゴルフ場にはなぜ汚職がつきまとっているのか;環境庁と農林水産省はやっと動き出したが;農薬は砂糖や塩より安全か;ゴルフ場造成に関する環境アセスメントの問題)
結 分かれ道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
23
市の図書館、藤原書店版の新版でした。 悪名高き、かのリゾート法(まだ法律は生きている)によって加速したゴルフ場乱開発を告発した本で、借りた図書館本も4刷ですので、それなりに読まれたのでしょう。 執筆者の立ち位置は様々ですが、ゴルフ場造営でどんな悪影響が出るのか、どういう理由で反対しているのか、分かりやすく書かれています。 私の勤務先だった某損保(後に吸収合併)も宮崎シーガイアに出資していて、案の定、破綻したものの、責任問題等は有耶無耶なまま合併・消滅しています。 中曽根政権を象徴する悪法の1つです。↓2023/07/29