内容説明
この本は、第五福竜丸とその物語についてわかりやすく述べています。第1部では、第五福竜丸乗組員だった大石又七さんが、太平洋の海で、船の上で実際に遭遇し、体験したアメリカのビキニ水爆実験そのものについて証言しています。第2部では、この第五福竜丸の実物を丸ごと保存・展示している第五福竜丸展示館について紹介しています。展示館内のパネル順に、ビキニ事件、第五福竜丸の悲劇、被爆の広がり、原水爆禁止運動の誕生と世界への発展、展示館設立までの努力を説明し、ビキニ事件がもっている深い意味、人類全体にとっての意味を考えさせてくれます。船体のそばに並べられている展示品や、展示館の外にあるモニュメントについても、ていねいに説明しています。
目次
第1部 被爆者から21世紀の君たちへ(水爆「ブラボー」の実験;木造船「第五福竜丸」;太平洋の荒波と漁師たち;十四歳で漁師に;運命の船出 ほか)
第2部 第五福竜丸展示館へようこそ(展示館はどうしてできたのか;第五福竜丸の示すもの;核実験と死の灰;第五福竜丸だけではない大きな被害;海の汚染 ほか)
著者等紹介
川崎昭一郎[カワサキショウイチロウ]
1932年、東京都生まれ。(財)第五福竜丸平和協会会長。千葉大学名誉教授、元理学部長、物理学者
大石又七[オオイシマタシチ]
1933年、静岡県生まれ。元・第五福竜丸乗務員、漁師。1954年にビキニ環礁の水爆実験で被爆。現在、東京都内でクリーニング店を営む
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