出版社内容情報
井戸田刑事法学に影響を受けた研究者が渾身の力をそそいだ論文集。
内容説明
井戸田侃先生には一九九八年八月にめでたく古稀をお迎えになられた。このご慶事をお祝いすべく、先生を敬愛してやまない者たちが相集い、「転換期の刑事法学」という題のもとに祝賀記念論文集を編むことになった。本書に集められた論文は、先生のご活躍の舞台の広さを反映して、刑事法学のほぼすべての領域に及んでいる。そして、各論文の主題も、先生がほぼ半世紀にわたって手がけてこられた課題に連綿とつながっている。かくて、先生の古稀を慶賀するにふさわしい論文集となりえたのではないか、と発起人、編集委員一同ひそかに自負している次第である。
目次
イングランド刑事訴訟の近代化動向―D・ヴィールの歴史解釈を基盤として
訴訟行為の無効論の再評価―フランス法を中心として
犯罪捜査と微罪・起訴猶予処分
令状主義の幻想
起訴前勾留理由開示制度考・序説―捜査目的論との観点から
身体拘束と証拠開示―ドイツにおける被疑者勾留の証拠的基礎の開示
所持品検査の根拠について
ポリグラフ検査―ドイツにおける最近の判例を中心に
刑事弁護と権利運動
被疑者国選弁護制度と当番弁護士〔ほか〕