内容説明
「ことば」と生き方を探す旅。女性たちはどんな「ことば」で表現されてきたか。美しく人を傷つけないわたしたちの「ことば」と生き方をさがして始まる、女性をめぐる「ことば」のこれまでとこれから。
目次
1 座談会「ことば」に見る女性(井出祥子;落合恵子;俵万智)
2 「ことば」の力
3 日常語でたどる女の一生
4 「うた」に表現された女たち
5 国語辞典に見る女性
6 「メディア」の中の女たち
7 日本語の性差別
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
23
サブタイトル「ちょっと待って、その『ことば』」から感じる批判的な視点。異議あり!のスタンス。女性が社会でどのように見られ、思われているか。どのように処遇されているか、評価されているか。といったことを分析している本。20年ぐらい前のものなのに、古さを感じないのは・・・女性に対する意識があまり変化していないということ? でも、この20年の間に、「主婦」に対する「主夫」という言葉が使われるようになったのは大きな変化だと思う。2019/06/15
kenitirokikuti
6
図書館の男女共同参画の棚から。本書は1999年刊行、東京女性財団5周年記念出版。同財団は、東京ウィメンズプラザの運営かな? 同プラザの前身は東京都婦人情報センター。本書の半分は、同センターが86年頃に作った展示パネルの再録。女性差別的な漢字やことわざ、格言、歌詞、辞書の語釈など。それとは反対の、女性による女性エンパワ語録もあるが少ない。全般的にワープロ・活字時代の仕事ゆえ、価値が乏しいように感じる▲前書きには、性差別撤廃には文化の領域にも踏み込まざるをえず、いわば「文化革命」的側面を持っている、と主張する2020/07/30