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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
第二次大戦を挟む、ドイツ系ユダヤ人の母娘の手記の二部構成。前半(というか3/4ぐらい)は娘をイギリスに亡命させて、自分はドイツに残った母親が将来娘に読ませようと書いた書簡。大戦下のドイツで、第二級混血ユダヤ人(祖父母に一人ユダヤ人がいる)として暮らしていた母は、収容所に入れられたりはしないが、それでも色々な差別や圧迫があり、常に恐怖と隣り合わせで暮らしていた。そして、亡命した娘が晩年になって書いた手記は、敵国であるイギリスでドイツ系である事を周囲に隠して暮らすという、やはり不安な日々だった。2019/01/01