バイオインフォマティクス―ゲノム配列から機能解析へ

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バイオインフォマティクス―ゲノム配列から機能解析へ

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  • サイズ A4判/ページ数 570p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784895923071
  • NDC分類 467.3
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 バイオインフォマティクス(生物情報学)全てを解き明かした最先端のテキスト。原著は,2001年に”Molecular Cloning”でおなじみのCold Spring Harbor Laboratory Pressより出版され,バイオインフォマティクスの本格的なテキストとして,世界中でベストセラーになった「BIOINFORMATICS:Sequence and Genome Analysis」である。本書は,その完全日本語訳である。ヒトゲノム・プロジェクトが完了した今,これからは「バイオインフォマティクス」をいかに活用していくかに世界の目が向けられている。本書は,それを理解するために最適であり,数式を極力排し,難解なコンピュータ・情報用語には丁寧な解説・訳注を付すなどした記述は,専門家以外にも読みやすく,分かりやすいものとなっている。    

《目次》
1バイオインフォマティクスの歴史と全貌 最初にデーテベース化されたのはタンパク質の配列だった/DNA配列データベース/公共データベースからの配列検索/配列解析プログラム/配列比較のためのドットマトリックス法、またはダイアグラム法/ダイナミックプログラミング法による配列のアラインメント/配列間の局所的アラインメントを見いだす/多重配列アラインメント/RNAの二次構造の予測/配列を用いた進化的関係の発見/類似した配列のデータベース検索の重要性/データベース検索のためのFASTAとBLAST法/DNA配列の翻訳によりタンパク質配列を予測/タンパク質の二次構造予測/最初の完全なゲノム配列/ACEDB、最初のゲノムデータベース  2配列の収集と蓄積 DNAの配列決定/ゲノムの配列決定/発現した遺伝子のcDNAライブラリーの配列決定/配列のデータベースへの登録/配列の精度/コンピュータに配列を蓄積する/配列の形式/ある配列形式から別な形式への変換/多重配列形式/配列データベースでの情報の蓄積/データベースアクセスプログラムENTREZの利用  3対にした配列のアラインメント 配列アラインメントの定義/配列アラインメントの重要性/配列アラインメントの方法概論/ドットマトリックス配列比較/配列アラインメントのためのダイナミックプログラミングアルゴリズム/配列アラインメントにおけるスコア行列とギャップペナルティの使用/配列アラインメントの有意性の評価/ベイズの統計的手法による配列アラインメントと進化的距離の見積もり  4多重配列アラインメント ゲノム配列決定/多重配列アラインメントの利用/多重配列アラインメントと系統解析との関係/多次元ダイナミックプログラミング法/多重配列アラインメントのよさを測る尺度/累進法による多重配列アラインメント/反復演算を用いた多重配列アラインメント/多重配列アラインメントのためのその他のプログラムと方法/局所的アラインメント/アラインメントを支援するための統計的方法/位置特異的スコア行列/多重配列アラインメントのエディタとフォーマッタ  5RNA二次構造の予測 RNA構造予測の基本/RNA二次構造の特徴/予測の限界/RNAの構造予測法の進歩/RNA配列の自己相補的な領域から二次構造がわかる/最小の自由エネルギーをもとにRNAの二次構造を予測する方法/MFOLDによる準最適な構造の予測と、エネルギープロットの使用/RNA分子の準最適な構造を探索するほかのアルゴリズム/最もありそうな二次構造の予測/配列共変異を使った構造予測/確率文脈自由文法によるRNA二次構造のモデリングゲノムのRNA遺伝子の探索/RNA構造モデルの応用  6系統推定 系統解析と配列アラインメントとの関係/ゲノムの複雑度と系統解析/進化系統樹の概念/最大節約法/距離法/最尤《さいゆう》法/進化モデルに基づいた配列アラインメント/系統推定の信頼性/系統解析の応用  7類似配列のデータベース検索 単一の問い合わせ配列に対する配列類似性検索/検索の高速化/DNA配列の検索とタンパク質配列の検索/類似性検索のためのスコア行列/出力の制限/FASTA配列データベース類似性検索/BLAST/スミス‐ウォーターマンダイナミックプログラミング法を使ったデータベース検索/ベイズブロックアライナーを使ったデータベース検索/スコア行列やプロファイルによるデータベース検索/位置特異的スコア行列や配列プロファイルによる配列データベースの検索/配列とパターンのデータベースを比較する別の方法/まとめ  8遺伝子予測 ORF予測精度の検証/真核生物の遺伝子には反復配列があり、おそらくヌクレオソーム構造を反映している/微生物ゲノムの遺伝子予測/真核生物における遺伝子予測/遺伝子予測法の評価/大腸菌のプロモーター予測/真核生物でのプロモーター予測  9タンパク質の分類と構造予測 タンパク質の構造予測/タンパク質構造と用語の概説/タンパク質の分類/タンパク質の構造をみる/タンパク質構造分類データベース/タンパク質構造のアラインメント/構造予測/構造予測の成功度の評価/構造モデリング/まとめと今後の展望  10ゲノム解析 ゲノムの構造/配列アセンブリーと遺伝子同定/比較ゲノム学/遺伝子の機能別分類/遺伝子の並び(シンテニー)は近縁の生物種の染色体上で保存されている/全体的な遺伝子調節/複合解析に基づく遺伝子機能予測/機能ゲノム学/ゲノムデータベース中にすべての情報を格納する

内容説明

現在使われているゲノム解析ツールの背後にある原理や手順をわかりやすく解説。

目次

1 バイオインフォマティクスの歴史と全貌
2 配列の収集と蓄積
3 対にした配列のアラインメント
4 多重配列アラインメント
5 RNA二次構造の予測
6 系統推定
7 類似配列のデータベース検索
8 遺伝子予測
9 タンパク質の分類と構造予測
10 ゲノム解析

著者等紹介

Mount,David W.[MOUNT,DAVID W.][Mount,David W.]
イングランドに生まれ、10歳のときにカナダに渡る。トロント大学大学院医学生物物理学(M.A.、Ph.D)修了後、米国カリフォルニア大学バークレー校にてポスドク。アリゾナ大学分子医学微生物学助教授を経て、現在、分子細胞生物学、分子生物物理学、生化学の教授。アリゾナがんセンターのコンピュータグループのリーダーとして、遺伝子のマイクロアレイ解析や臨床・基礎研究のデータベース作成を行い、バイオインフォマティクスとゲノム解析をがんの診断や治療に利用することを目指している。また、ゲノム配列の収集と解析をさまざまな細胞調節プロセス研究に役立たせることに興味がある。例えば、アリゾナ大学植物学教室等との共同研究により、クロマチン制御関連遺伝子を同定するため、さまざまな植物の配列解析を行っている

岡崎康司[オカザキヤスシ]
岡山大学医学部卒業(1986年)後、大阪大学医学部第一内科学教室入局、大阪警察病院心臓病センター、国立循環器病センターに内科医として勤務。1992年、理化学研究所にて共同研究を始める。大阪大学医学部大学院博士課程(博士(医学))修了後、理化学研究所研究員、1999年より遺伝子構造・機能研究グループチームリーダー。現在、理研ゲノムセンターにて、マウス完全長cDNAプロジェクトに携わり、世界各国の研究者が集う機能注釈会議FANTOM(Functional Annotation of Mouse cDNAs)のオーガナイザーも務める。cDNAマイクロアレイを用いた病態およびカスケード解析を行っている

坊農秀雅[ボウノウヒデマサ]
京都大学大学院理学研究科生物科学専攻(生物物理)博士課程修了。日本学術振興会特別研究員(1998~2000年)。2000年より、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター遺伝子構造・機能研究グループにて、マイクロアレイによる遺伝子発現情報を中心としたゲノム生物学を研究、現在に至る。ピペットマンをキーボードに持ちかえてポストゲノム配列時代の生物学に挑んでいる。マイクロアレイのデータ解析に必要な遺伝子機能アノテーションをきちんとつけていく研究が後に、FANTOMと呼ばれる共同研究へとつながった
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