内容説明
東京ロイヤルホテルの４２階にある超デラックスレストランに若い黒人の刺殺体が転がり込んだ。名はジョニー・ヘイワード。彼をホテルまで乗せたタクシー運転手が、彼の「ストウハ」という謎の言葉を覚えていた。一方、捜査本部の棟居刑事は、ホテルの近くの公園で“古い麦わら帽子”を見つける…。はたして犯人の手掛かりとなるのか！？“人間であること”の意味を問う、感動の長篇推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Schunag
10
映画化のとき――すなわち小学5年くらいの頃に読んで以来の再読。独特の暗い熱をはらんだ筆致が圧倒的で、棟居刑事が正義漢などではなく犯罪者への憎悪で動く、まるでノワールのキャラのような男として登場していたことに驚く。高度成長期の日本社会同様に、危険度が頂点を迎えつつあった犯罪都市ニューヨークも生々しく描かれており、地理や雰囲気ふくめ、同時代のアメリカ産ミステリに劣らない熱気が宿っているように思います。清水谷公園の奇妙な静けさは、この当時も今も変わっていないのだなあという個人的感慨も。2023/10/16
ねじまき鳥
1
竹野内豊版のドラマの記憶を思い起こしながら。2018/04/06
saintval
0
☆5
Eddie
0
「母さん、ぼくのあの帽子、どうしたでせうね」の詩が、推理小説を名作に変えましたね。 それにしてもこの作品で30才前後だった棟居刑事、30年経った最近の作品でも30代。サザエさんたちと同じで歳をとらないようです。2014/04/13
zx-sho2
0
☆★★★★2010/08/11
