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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みずたま
10
宮沢賢治×小林敏也。表紙を開くとどんぐりの可愛い絵。不気味な雰囲気の馬車別当も迫力ある山猫の顔も良い。子どもの頃以来の再読でしたが、やっぱり面白かった。2014/12/06
サルビア
7
この本は字が大きくて読みやすかった。画本というだけあって絵がとても良い。草地の真ん中に立つ別当の様子が不気味なのもとても良い。同じお話なのに絵の印象がこうも違うかと思うくらい絵を描いた人の解釈の仕方が歴然としている。それは個性となって物語の世界へと一層誘ってくれる。山猫も良い。また山猫がどんぐりたちにいう時、字が大きくなっているのも良い。2021/11/28
丸和 華
6
ある日、人間の少年・一郎の元に裁判傍聴依頼のハガキが届く。差出人は山猫。喜ぶ一郎は翌日早朝、山へと入っていく。道中、栗の木や滝とおしゃべり。山猫に近づいているのか離れているのか。そこへ突如、動物でも山猫でもない何者かが現れ、そうして。いよいよ本家山猫が登場、どたばた裁判が始まります。(小林敏也さんの絵がまたすごいんだ。この世界の不気味さを、おどろおどろしさを、実に見事に表現されています)一郎くん、お疲れ!▽「一番ってなんだろう?」私は私。一番かどうかなんて関係ないんだよね。そう思わせてくれる絵本です。2021/11/18
亮さん
3
山猫から裁判の判事を頼まれ誰が一番偉いか決める話。最後の裁判の決め手が一番馬鹿な奴が偉いということで少しびっくり。自分は一番最初に黙った奴が偉いというと思ってたから。動物、植物の裁判モノ面白いです。自分もいつか短編に書きます。2016/05/15
marumo
3
細部まで心配りされた美しい絵本。恥ずかしながら「注文の多い・・」以外まともに読んだことがなかった宮澤賢治ですが、序文にもあるように「ただそれっきりの」しみじみと仄明るいおはなしですね。顔を顰めて煙草をのむ山猫とメソメソ泣いてる馬車別当の絵なんかそのまま額装して飾っておきたい!「出頭すべし」なんて下手くそな手跡で書かれた手紙で何度でも呼び出されたいなぁ。今朝、矢で射られた白鳥のニュースをみたばかり。「とびどぐもたないでくなさい。」が悲しく響きました。2015/03/09