- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 芸術・美術一般
- > 芸術・美術一般その他
内容説明
強度の個人的妄想は、快楽と退屈を飲み込んで遂には異端的芸術へと進化する。オカルト猟奇殺人の系譜学、サタニック・ヘヴィメタル、素朴アートのエクストリーム・テイスト、血まみれボディ・アート、インダストリアル・ノイズ等システムなき現代社会の裏面に突如発生したスカム(かす)・カルチャーの異形の相貌を秋田昌美が鋭利に解読する。
目次
1 ブラッド・サタン・カルチャー
2 アメリカン・エクストリームス
3 アート・ビヨンド・オージー
4 MUSICK BRUITS
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜貓子
8
『ブラッド・サタン・カルチャー』と『アメリカン・エクストリームス』の章が特に面白かった。エド・ケンパー、スタニスラフ・ズカルスキー、ワッツタワー、オットー・ミュールなどなど、読んだ後にお酒飲みながら喋りたくなる内容盛りだくさん!2018/09/11
袖崎いたる
7
デヴィッド・リンチがテクスチャーへのこだわりからグロテスクなものに注目することがある。この本で紹介されているグロいアートの実践でもうかがえるのは、綺麗なものよりも汚いもののほうがテクスチャーとして魅力的だということ。先日、新宿の街中で大きなどぶネズミの死体を見つけたのだが、魅力的な表面をしていたもの。ひしゃげた赤肉、潰れた臓物、乾燥した毛…魅力的だ。そういった魅力的を、この本から特に、そして改めて教わった気がした。2020/08/28
新田五郎
2
最近、ネットで話題の「90年代鬼畜ブーム」のさなかに出版された本だが、タイトルやおどろおどろしい装丁のイメージと中身は少し違う。音楽におけるサタニズムの影響、間違っているが奇妙すぎる学説、市井の人がつくりあげた奇怪な建築物、アウトサイダー・アートなど多岐にわたって言及されている。殺人鬼への言及もあるが、全体からすれば少ない。これを批判的に「鬼畜」と言って片づけるのはおかしい。むしろ「悪趣味」と行った方がよほど正しいが、間違った言説を持ち上げているわけでもない。荒俣宏、宇田川岳夫の仕事に近いと言えばよいか。2018/06/15
澤水月
0
940926