内容説明
いま、歴史学がおもしろい!民衆の日常生活への注目、マンタリテ(心性)の重視、民族学や人類学との諸学横断…。歴史を狭いオリから解放し、歴史学の新しい可能性を追求するフランスの〈新しい歴史学〉。本書は「アナール派」から社会史、フーコーまでを一望におさめた、その最上の道案内。
目次
「新しい歴史学」を考える
1 「日常性」への測鉛(近代における文化の諸相)
2 心と感性(クリオとタナトス―死の歴史学;民衆の宗教性をめぐって)
3 フォークロアのまなざし(歴史とフォークロア;ミレーの「洗濯女」から)
4 家族(家族の多様性)
5 都市という空間(ポリエードルとしての都市;世紀末パリの相貌)
6 労働の世界(19世紀の都市と民衆;労働の社会史へ)
7 社会運動の現場(1880年代パリの活動家たち)
8 逸脱と権力(監獄の時代としての近代;フーコー・歴史・権力)