内容説明
15年ほど前、高校英語教科書FIRST ENGLISH SERIES 2(見本本(文部省検定合格本))の「第13 War(戦争)」が、差し替えとなった。時の政権政党の一部勢力が中心となって圧力をかけた結果である。文部省、マスコミ、英語教育界、一般市民そして生徒たちはいかに反応したのか。「事件」の当事者であった代表著者と編集長が、その経緯と、そこから浮かびあがってくる英語教科書、英語教育の根本問題を徹底的に論じる。
目次
1部 総括:「事件」の経緯と問題の本質(「事件」の経緯;「事件」に対する反響 ほか)
2部 「声なき声」との対話(削られた拷問のシーン;神をも畏れる行為 ほか)
3部 『ファースト2』の題材内容(編集方針;教師用指導書の前書き ほか)
4部 英語教科書論と『ファースト2』(英語教科書論の前提;英語教科書の構造 ほか)
資料編
著者等紹介
中村敬[ナカムラケイ]
1932年、愛知県生まれ。1955年、南山大学英語学英文学科卒業。専攻は英語社会論。1966年~1967年、英国政府奨学生(British Council Scholar)としてロンドン大学留学。1980~1981年、ウェールズにおける言語問題調査。成城大学名誉教授
峯村勝[ミネムラマサル]
1937年、朝鮮生まれ。1962年、東京教育大学英語英米文学科卒業。同年4月、三省堂入社。約37年間英語教科書の編集を担当。その間に、中学校英語教科書編集長、英語教科書編集長、教科書出版部次長、中学校英語教科書編集委員会常任幹事。2001年11月定年退職。言語教育研究所(私設)を主宰
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