出版社内容情報
キリシタン史研究をライフワークとするイエズス会司祭の著者が、キリシタンにまつわる種々の疑問点に答える。・・・・・本書は、「キリシタン史の問題に答える」という題で、昭和55(1980)年から日本祈祷の使徒会の指導司祭用の小雑誌「司牧」の中で、日本のキリシタン史についてたびたび起こる質問(実際の問題点であろうと、単なる誤解や悪口であろうと)に、適切に答えるための種々の資料を提供しようというねらいでまとめたものである。 405頁 (095)
感想・レビュー
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それいゆ
23
「キリシタン遺物のニセモノ」の章は、なるほどと納得させられました。十字が見えたり刻まれていても、薩摩藩のように「丸に十の字」の家紋かもしれないわけです。私の家の近くにも「マリア観音像」をきれいな石室に入れて保存しているところがあります。とても美しい観音像なのですが、私が見た第一印象は、あまりにもきれいで、新しすぎるような感じがしています。最近(明治以降)作られたものを誰かが中国から持ち帰ったのかな?と疑いたくなるような陶器でできた観音様です。本当はどこにでもある子安観音像かな?という気もしています。2013/07/23