内容説明
熱暑の土地、多言語の国からヨーロッパのみちのくへ―苛酷な現実のなかに息づく「ユダヤ人の歴史」をたどる。
目次
第1章 エルサレムの宿、そして市内寸見
第2章 中央シオニスト文書館のこと
第3章 古き港ヤッファ・新しき都市テルアビブ
第4章 巡礼鉄道に乗る
第5章 ベツレヘムとアラブ市場
第6章 オデッサへの船旅
第7章 キシニョフの記
第8章 初秋のチェルノヴィツェ
第9章 ロートの故郷・ルヴォフとブロディ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nunokawa Takaki
1
本当に久しぶりの更新となる。東欧世界は、我々日本人にとって中東以上に分かりづらい地域かもしれないが、この本では、著者がエルサレムからオデッサ、チェルのヴィツェと足を運びながら、随所に背景となる知識がちりばめられており楽しみながら学ぶことができる。この旅がかれこれ約23年ほど前のものになるとは、当時3歳だった自分からしてみれば驚きを隠せない。何よりも古さが感じられないところが素晴らしい。この時の著者が60代半ということは、今は80代半ばか...。ユダヤ地域も変わったが著者も変わったことだろう。2016/05/12
けいちか
1
京都の大学の先生が、1993年に自分の研究の関係で、夏休みを使ってエルサレムの研究機関で研究し、そこからオデッサ経由でウィーンまで行く話。元々ウィーンに若い時に留学されており、ドイツ語での研究ということで、読む前に期待していた内容とはちょっと違ったが、ソ連崩壊直後のウクライナの旅行や行ったことのないエルサレムの話など、興味深かった。ウクライナの各都市に旧ゲットーがあるとか、そういうことは知らなければ通り過ぎてしまうことだと思う。2014/07/17
猫森
1
あくまでユダヤ人跡の話がメイン。ウクライナの興味深い話はあまりなかった。2012/05/20