内容説明
東映会長・岡田茂がすべてを語り尽くした!いま明かされる戦後日本映画の裏面史。東映五十年の劇場公開映画一覧と、東映の年表を収録。
目次
第1部 いつも一所懸命・岡田茂自伝(二〇〇一年、東映は五十周年を迎えた;生家の父の落馬事故で、母の細腕繁盛記;永野重雄・日商元会頭との不思議な縁;学校の外で人間教育をした先生たち ほか)
第2部 対談・岡田茂と愉快な仲間たち(広島県人のやねこい精神と人との出会いが人生を支えた(山口信夫)
二十一世紀に必要な「男の色気」(本庄正則)
時代の波に乗り映画づくりのスリルを楽しむ!(松岡功)
映画界と歌舞伎界は仲がいいんです(永山武臣;迫本淳一) ほか)
第3部 年表(東映史/世相史)(東映劇場公開映画作品五十年リスト)
著者等紹介
岡田茂[オカダシゲル]
1924年3月2日広島県西条町(現・東広島市西条)生まれ。1947年東京帝国大学経済学部卒業後、東横映画(現・東映)入社。1961年京都撮影所長、1962年取締役東京撮影所長、1966年常務、1971年社長就任。1993年には会長に就任。現在、映画産業団体連合会会長である
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感想・レビュー
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富士さん
2
岡田さんの自伝には日経新聞の連載をまとめたものもありますが、かなり重複しますし、社長時代の話も多少多いので、資料としてはこっちの方がいいです。しかし、岡田さんはあくまで製作で経営者ではなく、ナンバー2でいたかったし、その方がいろいろと幸せだったのではと、改めて感じます。製作に大きく振れたことが、東映の強みとなったと同時に、現在の東映の限界となっているのではないでしょうか。あまり顧みたくないように見える社長時代に、岡田さんと責任を分かち、大川さんのようにやり合いがいのある人がいればよかったのに、と思います。2019/10/12
まさやん80
2
東映の岡田元社長の自伝。「財界」という雑誌に連載されていたもので、昭和22年に東映の前身東横映画に入社してから50年以上。まさに東映の歴史、更には日本映画の歴史を背負った岡田さんならではの日本映画史。加えて、映画会社首脳、財界人、女優、監督との対談もある。対談を読んですごいと思うのは、岡田さんの人間力。それがあったからこそ、映画界の荒波を乗り切ってこれたのだと思う。時代劇、仁侠映画、実録路線とその時々で企画を切り替えるスゴ技は、決して対象にのめりこまない経営者の視点があったからこそ。傑物です。2013/05/06
tkm66
1
「良くは無いけどイイ時代」って奴かな。2017/11/25
hata2
1
映画本というより経営本で、対談相手の経営者も一流企業揃い。映画という特殊な商品を扱っているものの、他分野の企業と同様に、会社の業績が悪くなると、不採算部門から撤退、リストラ、将来性のある分野への人材や資金の集中、先を見込んだ方針転換などを行っている。2014/09/04
のりん
1
男っぷりも生きざまもかっこいい!亡くなられたから、寂しいな(>_<)2012/05/01