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オイディプス王

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  • サイズ B6判/ページ数 117p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784875746041
  • NDC分類 991
  • Cコード C0374

内容説明

「成長すればやがて父を殺すことになる」。古代ギリシャ・コリントス、神託の実現を恐れ赤子は捨てられる。だが死んだと思った息子は怪物スフィンクスを退治した英雄として、未亡人となった母の前に現れる。互いにそうとは知らず母と息子は結婚し、テーバイの王と王妃として国を治め、幸福な日々を送っていたが…。やがて国中に疫病が流行し始める。神託に従いライオス王殺害の原因を追及するうちに、二人は初めて大罪に気づく。恐ろしい真実、運命の車輪は破滅へと回り始める。現代ギリシャ語訳からの直接翻訳による「ギリシャ悲劇」第2弾。「舞台を見て思う素朴な疑問」「これを知っていると舞台が3倍おもしろい」など巻末に併載。

著者等紹介

山形治江[ヤマガタハルエ]
1959年群馬県生まれ。津田塾大学英文科卒業。1982~83年英国ケント・アット・カンタベリ大学演劇専攻科留学。1987~90年アテネ大学大学院古典学科留学。早稲田大学大学院芸術専攻科博士課程満期修了。2003年、ソフォクレス作『エレクトラ』の翻訳で、第11回湯浅芳子賞を受賞。日本大学・山脇学園大学講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiro

2
色々な訳で同じこの戯曲を読んでいる。本書は現代ギリシア語からの翻訳。なぜ違う訳で読むかというと、主人公の真相の知り方がどうもいまいちピンとこないからだ。この物語の眼目は言うまでもなく、観客にはよく分かっているのに舞台上の登場人物は知らない真実が、段々とそして最後に一挙に暴かれ、それが主人公を奈落に突き落とす、その過程の凄まじさにあるのだが、いつどのセリフで主人公は気付くのか、些細な、文中の言葉のやりとりが私はとても気になる。私の十分納得できる、主人公の知り方、悟り方が書かれた翻訳にはまだ出会っていない。2022/10/03

そーすけ

2
136*『オイディプス王』を読むのは、たしか4度目(それぞれ別の翻訳)。山形さんの翻訳は読みやすい。結末がわかっていても、何度読んでも、良い作品だ。1903年以降、古代劇はほとんど現代ギリシャ語で上演されているとのこと。古代語は現代語と発音がまったく異なり、外国語のように聞こえるらしい。観劇アンケートで、シェイクスピア作品と勘違いしている人がそれなりに居るらしい。「オイディプスが眼をつぶしてからが長すぎる」とは全く感じなかった。実際に観劇すると印象が異なるのか?2018/07/10

のほほんなかえるさん

1
古典にふさわしき言葉の対立の鮮明なドラマ。ある問答でもあり、ある裁判にも見て取れる。「観客にはわかっているが、舞台にいる人物たちにはわからないことがある。」などという戯曲作法上でいう「情報の差」をつけるところなど、古典ながらの技巧が見て取れた。2012/01/31

ロバーツ

0
パゾリーニの「アポロンの地獄」が忠実に映画化されているように思う。2022/05/07

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