断片と全体

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断片と全体

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784875021018
  • NDC分類 401

出版社内容情報

ニューエイジ・サイエンスの哲学的支柱ボームが、現代のさまざまな危機的状況の元凶を思考-言語のうちに見出し、全体性を復権させるための新言語様式「レオモード」を提唱。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
電子や量子も運動の効果であり、現代物理学の自然観は分割不可能な全体の運動として一元論的に捉えうる、と著者はいう。我々が意識を作る言語的な断片化も運動の一種に過ぎない。ただし断片化の運動を全体に差し戻すのは難しい。著者は全体の運動に向ける試みとして、従来言語に「レオモード」(流動的形式)なる新たな態を導入し、瞬間や静止も運動であるという意味で全体の流れを「ホロムーブメント」(ホロ-グラフでは静止像すぎる)と呼んだ。その背景には、力学から場へ転換した量子論以降の場の一元論を哲学的自然観に導入する意志が窺える。2022/02/21

ゲンショウ

9
量子論の立て役者の一人と知り拝読。細かい所は忘れていますが、新たな文字の考察が印象的でした。その後、デッドチャンの小説を読み、ある程度イメージが掴めました…再読します。

Gotoran

8
以前「ダイアローグ」(読メには未アップ)を読み、D.ボームに興味を覚え、本書(図書館本)を読んでみた。頁数200足らずだが、内容濃く、読み応えがあり、概要把握に留まる。量子論の解釈問題(非局所性)を源に、持論の「分割不可能な全体」という考え方を個人や社会の問題・考え方に拡張して論考してゆく。「運動一元論」がキーワード。『川が流れているのではない。相対的に安定した流れが川である。」後半のレオモード(言語と思考に関する実験)が特に難解であった。この考え方は、今日の「システム思考」、「U理論」に↓2012/05/01

K

3
先月中頃に読了とした。というのは、最後3割ほどを費やして書かれている、全体性や断片化について思考するための言語機能の探求?「レオモード」が読み進めるもクリアに理解できないので、今回はパス。時が来たら読み直すことにした。 それまでのパートも読み進めるのに時間がかかったが、そこは「読み応え」と表現するとして、人類に求められるホリスティックな視点、その根源的な部分を鋭く深める読み物でした。また色々経験し色々読んだあとに帰ってきたい。そうして更に鋭く深く掘り進められそう。2018/05/15

死の舞踏

2
我々は世界を独立した物の集合と考える。ところが完全に関連性を断ち切ることが出来ないので、物の間に働く力(作用)として依存性は残される。筆者はこのような世界を断片に切り分ける見方を乗り越える試みを提案する。個別と見えていた物は全体性の中のあるパターンであり、流れの中の渦のごとしと言う。渦は全体の流れから切り離して扱い得ない。我々の思考は言語に根ざし、名詞(断片)から動詞(運動、作用)的見方への転換を提案する。「本」があるのではなく、私との関係の中で「本になって来る」のである。2012/12/19

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