内容説明
著者にできることは、30年間、臨床医として、精神的な障害をもつ人びとや、末期ガンの人びとのケアをとおして教えられたことを具体的に述べることである。特にホスピスという場で接した患者さんやご家族は、著者の生きた教科書であった。本書は、そんな著者の、終末期医療への提言である。
目次
第1部 ホスピス(わが国におけるホスピス・緩和ケアの歴史;ホスピスの理念;ホスピスケアと緩和医療学―背景と歴史;日本のホスピス・緩和ケア病棟)
第2部 ターミナルケア(ターミナルケアのすすめ方;患者の理解の仕方・心の読み方;スピリチュアルペイン;ターミナルケアにおけるコミュニケーションのもち方;ターミナルケアとコミュニケーション;精神的ケア;末期患者の精神的プロセスと患者への対応;老人のターミナルケア)
著者等紹介
柏木哲夫[カシワギテツオ]
1939年兵庫県に生まれる。1965年大阪大学医学部医学科卒。学術博士(人間科学)。現在大阪大学大学院人間科学研究科教授。研究テーマは臨床死生学、緩和医療、ホスピスケア。キーワードはホスピス、ターミナルケア、緩和医療、死生学、精神医学。所属学会は日本緩和医療学会、日本心身医学会、日本精神神経学会、日本サイコオンコロジー学会。主著に『死にゆく患者の心に聴く』(中山書店)、『死を学ぶ』(有斐閣)、『死を看取る医学』(NHK出版)
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