内容説明
『古事記』『日本書紀』の「神代」は、それぞれ別な神話としてとらえねばならない。それは、作品において成り立つ神話、という見地である。そのような見地から、『日本書紀』「神代」に向かおうとする作品論的研究の試みとして本書は成された。
目次
1 「記紀神話」論からの脱却
2 『日本書記』「神代」第一段の構成―「葦牙」のごとき「一物」をめぐって
3 『日本書紀』にとって「根の国」とは何か
4 心と秩序とをめぐって―「作品の論理」の中のスサノヲ・アマテラス
5 アマテラスとスサノヲのウケヒをめぐって
6 古代神話のポリフォニー