目次
第1部 根のデザインと理想型根系(根のデザインとは;理想型根系とは)
第2部 根系の形態と機能の評価(根系形態の測定と評価;水分吸収の測定と評価 ほか)
第3部 根系形成の遺伝的な制御(遺伝的変異と環境変異;根の発育遺伝学 ほか)
第4部 食糧生産と根系制御(水稲の栽培と根系;陸稲の栽培と根系 ほか)
第5部 環境形成と根系制御(作付体系と根系の生育;根系と根圏環境 ほか)
著者等紹介
森田茂紀[モリタシゲノリ]
1954年横浜生まれ。東京大学大学院修了、農学博士(現在の専門:作物栽培学根の生態学)。東京大学大学院農学生命科学研究科附属農場・教授。鳥取大学乾燥地研究センター・客員教授。国際根研究学会(ISRR)副会長、根研究会(JSRR)評議員、日本作物学会評議員
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感想・レビュー
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里のフクロウ
2
「根」の研究論文集。根をデザインするというのは、砂漠緑化プロジェクトで、苗を活着させる手法を試行錯誤するなかで編み出された考え。茎葉は栽培目的に沿って剪定等によりその姿を整えられる。これを根に適応しようとするもの。ポイントを①形態・機能の制御②理想的根系③形態・機能の評価に集約し、それぞれについての研究成果・課題を総括している。「根のデザイン」という言葉は、農学としての個々の研究成果を、「理想的な根系」という総体に集約したものを、実学である農法へと導いていく諸原理全体をシンボライズさせる言明と感じた。2018/10/01