裸足の1500マイル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784840107051
  • NDC分類 936
  • Cコード C0197

内容説明

1931年のオーストラリア。当時、先住民アボリジニの混血児を家族から強制的に隔離し、白人社会に適応させようとする隔離・同化政策がとられていた。西オーストラリア・ギブソン砂漠の端に位置するジガロングに住むモリーたち、アボリジニの少女三人は、混血児であるがために母親の元から引き離され、収容所に隔離される。しかし、彼女たちは母親に会いたい一心で、収容所を脱出し、母親の待つ故郷に帰るため、オーストラリアを縦断するウサギよけフェンスをたよりに2400キロもの距離を逃走する。著者が母モリー、叔母デイジーに取材して綴った感動のノンフィクション。

著者等紹介

ピルキングトン,ドリス[ピルキングトン,ドリス][Pilkington,Doris]
1937年、ジガロングから60キロほど北西の集落で、モリー・クレイグの娘として生まれる。モリーとともにムーア・リバー居留地に強制的に収容され、18歳で居留地出身者として初めて、パース王立病院の看護科に入学し、その後大学へと進学する。6人の娘の母親であり、現在29人の孫を持つ祖母である
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カムイ

34
アボリジニの迫害や同化政策は一方的で民族としては屈辱である、少女たちの冒険は過酷ではあるが母の思いだけでなっし得たのだろう、カムイはオーストラリアでの旅でアボリジニのハーフの青年と親しくなるきっかけがあり、今でもメールでのやり取りをするが今でもアボリジニの軽蔑は少なくはあるらしい、彼自体は明るく陽気な人柄は愛されて当然である、オーストラリアの裏の歴史を垣間見れる作品でした。2020/03/19

スー

18
49アボリジニの14歳と10歳と8歳の3人の少女が母親に会うために2400キロを素足で歩いた実話です。本のかなりのページを使ってアボリジニがどれほど酷い待遇を受けていたかが語られていてかなり衝撃を受けました。土地を追われ子供は親から引き離され施設に入れられると言葉は英語のみとなり文化風習まで奪われていく。クジラ云々言ってるけどその前にやることがあるのではないか?2022/06/10

たまきら

12
どこの国にもある、悲しい、そして染みのような歴史。オーストラリアの場合はアボリジニの迫害ではないだろうか。白人の社会に適応させよう!というようなおせっかいは、愛があっても成功させるのは難しかっただろう。自分の文化を一番と思いすぎる者への良い教訓だ。けれども、翻弄されるものにとっては、自分自身の今を生き延びるのがやっとなのだ。2015/08/27

うたまる

3
物語としては五章以降、3人の少女が日本の本州以上の距離を歩いて収容所から逃亡するところが見せ場。トム・ソーヤ的な冒険譚として、またスタンド・バイ・ミー的な成長譚として楽しめる。しかし、読み違えてはいけない。著者が真に伝えたかったのは、全体の1/3を割いた四章までのアボリジニ迫害の歴史なのだ。20世紀初頭まで、スポーツ・ハンティングの獲物として動物のように殺戮され続け、全人口の90%以上を殲滅された歴史からすれば、これは単なる一断面に過ぎない。併せて、アイヌ民族に対する和人の対応も知っておくべき。2012/09/21

depo

2
積読本。3人の少女が教育をするという名目の収容所から逃げ出し、1500マイル=2400キロ離れた母の元に歩いて旅をする。本書は実話であり、著者はその長女の娘である。本書は映画化されているので、探して見てみたい。2021/08/04

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