著者等紹介
秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年、北九州市門司区に生まれる。中学時代は演劇部でシナリオやコントを書く。シェイクスピアと山崎正和に影響を受ける。その後、日本史に熱中、高校入学の頃より小説を書きはじめる。長崎の活水女子短大で司馬遼太郎を研究。卒業後、歴史サークルを主宰。会誌を発行。既に、新選組の藤堂平助を主人公にした作品があるが、『歳三往きてまた』がデビュー処女作になる
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感想・レビュー
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えみ
56
一心に「誠」を生きる。絶望も希望もそこには無く、あるのは士としての決意だけ。それは気高き生き様を表した孤高の決意。目的の為に非情に成らざるを得なかった男、「新選組」を誰より愛し守り続けた男、新選組副長・土方歳三の激情の人生をここに見る。士として愚かなまでに真摯に戦い続けた彼の、憂き身を窶す覚悟は例え体が戦場に儚く散っても魂は現世に残り続けていく。滅びの道を只管真っ直ぐに…傷ついても尚、歩みを止めない土方歳三という生き方は憧れや尊敬というありふれた言葉では表せない凄みがある。修羅に身を燃やす姿が胸に迫る。2022/01/03
☆エンジェルよじ☆
18
作者も土方さんが好きなんじゃないだろうか。戦いぶりだけではなく隊士たちとの絆や土方さんの無愛想な優しさが丁寧に書かれていると思った。寂しがり屋のトシさんの魅力が溢れている2011/02/15
京
11
ある意味男誑しな土方が、きっと秋山さんは大好きなんだろうなぁと思う本。秋山さんの土方好きは他の本からも見えるけど、もう、その土方を想って思って仕方ない想いをキャラに語らせ己も語って、詰み込みに詰み込んだ本だと思う。2012/03/02
らんらん
9
鳥羽伏見以降が詳細に書かれていて解りやすかった。次々おとずれる隊士との別れに胸打たれ、最後はわかっているんだけど泣けてしまう。土方歳三の生き様はかっこいい。2013/11/03
しろ
5
冷酷なのに愛される、土方という人間の魅力がわかった。一徹に生き一徹に死すのが武士の道。見事としか言えない!2013/07/29