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内容説明
狂気か正気か。「死刑宣告」に秘められたイスラームの深層の知恵をラディカルに探究し、「日本とは何か」を鮮やかに浮び上がらせる〈知のドキュメント〉。
目次
まえがき ラディカリズム讃
1 私はなぜ「悪魔の詩」を訳したか
2 文化のラディカリズム
3 政治のラディカリズム
4 宗教のラディカリズム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
38
『悪魔の詩』は複数の訳出者に断られて著者にまわって来たこと、文学の訳としては硬い出来であること、依頼者が言論出版の自由を標榜して依頼してきたことが著者とはすれ違っていたことなどがあり、行き掛り上とはいえ不幸な出来事でした。「何ごとにも深い配慮をめぐらすイスラームの、そのようなラディカリズムに共鳴するからである」とその理由を語っています。学問の分野は違えども『ドグラ・マグラ』に出てくる正木博士のような人物で、露悪的でより大きいものに向かっていく姿勢は、細分化する今の風潮では完全に忘れ去られています。2022/06/16