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内容説明
日本書誌学の権威によるわが国の書物の収集と所蔵の歴史。金沢文庫の収書にはじまり、秀次、家康、そして江戸時代から現代までの様々な収書家のコレクションと蔵書の推移を語った貴重な記録。
目次
金沢文庫の和漢典籍蒐集
金沢文庫散佚
関白秀次の典籍蒐集と金沢文庫
徳川家康の蒐集(駿河御文庫)
水戸光圀と前田綱紀の蒐書
脇坂安元と松平忠房の蒐書
江戸初・中期の蔵書家
江戸時代後半個人の蔵書
江戸時代後半諸侯の蔵書
旧安田文庫のことなど〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
四不人
2
それにしても在宅勤務なぞできん。興味のある分野なので、知識を得るため手に取ったが、意外なくらいに面白く読んでしまった。特に今まで余り興味が無かった近現代の話がとても面白かった。ただ、特殊な用語が難しい。「妄補」とか「手沢本」とか「借鈔」とか。「蔵書が亡ぶ」という言い方や「遺書」という言い方も初めて。大体わかりはするんだけど。塙保己一は知ってたが、安田文庫の存在と狩谷棭斎の名を知ったのは大きいな。やっぱりこの世代の人はすごいわ。2020/05/05
志村真幸
0
著者は戦前~戦後にかけて主として古書籍の収集・整理にとりくんだ人物。 本書は、自身の体験をもとに、日本の書籍収集の歴史を語ったもの。系統だっているというよりは、読みもの的な色合いが強い。 金沢文庫、豊臣秀次、徳川家康、脇坂安元らの形成した「蔵書」がいかに受け継がれ、あるいは散逸したのか。藤原貞幹や屋代弘賢らの本の行方。また明治以降に蔵書が解体され、売りさばかれていった筋道も追っている。 ともかく膨大な情報が詰めこまれており、読むたびに発見があるたぐいの一冊だと思う。 2019/10/15