- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 富士見
内容説明
風が、囁いた。『来ル。運命ガ来ル。止マナイ荒ブ嵐ガ来ル』天が告げる不吉な報せに、マユラは空を振り仰ぐ。（禍言！大兄君に報らせなくっちゃ）季節外れの冷たい風が吹く野を、駆け出したその時。―運命に、出会った。まだ、人と精霊とが分かたれる以前。女神に仕える巫女マユラは、春の野で一人の少年と出会う。射抜くような強い眼差しをした少年―イメタテは、故郷を追われた民を率いて流浪の旅を続けていると言い、二人は僅かな時の中で心を通わせ合う。それが、荒ぶる嵐を呼び覚ますことになるとは、まだ知らぬまま―。風の囁きを聴く少女マユラ。神の剣に選ばれた少年イメタテ。二人の周りで交錯する幾つもの思惑は、やがて二人を、逃れられぬ悲しい運命へと導いていくが…。遙か古の世を舞台に繰り広げられる、幻想叙事詩。
著者等紹介
時海結以［トキウミユイ］
１月６日生まれ。長野県在住。歴史博物館の資料調査研究員として様々な遺跡の発掘に携わるほか、パズル作家としても活躍。第二回富士見ヤングミステリー大賞準入選「業多姫」にてデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
縁栞
0
★２ 前作「業多姫」ほどのインパクトはなし。それなりに面白くはあるんだけどｗ ヤマトタケルは出るのか？(笑2017/07/28
いんちょ
0
２００５－０２２３－０７２.これもだいすきなおはなしでした。2015/05/05
つゞみ@223tudumi
0
読み返し。万葉集からの引用や、古語を用いた表現などが美的で好み。ストーリーは、古き良きライトノベルといったところか、安心感がある。結ばれぬ二人の人の恋、というこれも古典的なテーマを古典的舞台で古典的に行うあたり、その表現すらも古典的なのが好き。惜しむらくは、「てゆーか」など、崩しすぎた現代言葉の使用が、雰囲気を少し壊しているところか。2012/07/14
ぶらっどおれんじ
0
業多姫の姉妹編ということですが、前作とキャラが似通ってるように思えてしまいました。特にヒナクモが銀に見えてしょうがない……。万葉集を引用したり、歴史の雰囲気をよく掴んだ物語の雰囲気は好きです。ただ最後の精霊に魅入られたユツツとの戦いは、少し迫力に欠けたようで残念。2011/07/16
こんこん
0
「ワ」からすると、この終わり方でいいのだろうか、と思わなくもない。2010/05/18
