- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 富士見
内容説明
「最後にね、自分の目できれいなものを見てみたかったの」月夜の晩、公園で出会った少女あゆみに、一目で心奪われた神凪煉は、彼女にせがまれるまま、冬の浜辺へと来ていた。今まで体験したことのない胸のときめき、そして高まる鼓動。しかし、あゆみは地術師の一族・石蕗家が、富士山の噴火を抑える儀式の“生贄”にするためだけに造りだした存在だった。彼女が帰らなければ、関東一円は壊滅する。―でも何かが間違っている。そう思いながらも、何もできない煉。だが、あゆみが石蕗家に連れ帰されたとき、煉の中で“想い”は弾けた。「それでも僕は君を助けたい!」炎術師・神凪煉の戦いが今始まる。大切な―愛しいものをまもる戦いが。炎が躍るハイパー・エレメント・アクション。絶好調のシリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みどり
5
こんな20年近く昔の本、読んでないわけがないじゃん、と息子に言われた。うん、たぶんだけどリアルタイムで読んで20年近くたって再読して、そして煉くんを熱愛する、キモオタ貴腐人(もうその言葉すら許されざる老女)である。今日は電撃の新刊を3冊買ったのだが、このシリーズを3冊読むのに費やしてしまった。時代は変わっても、面白い本はやはり面白い。2017/09/08
AKF-ZERO
5
主人公和麻の弟である煉君があゆみちゃんに一目惚れして彼女を守るために大活躍。今回和麻の出番は控えめで、煉と綾乃のコンビが頑張っております。最後の敵は玄武(亀?)のような大怪獣でガメラより強そうでした。そして決戦後の綾乃を慰める和麻のセリフがもうカッコよすぎでしょう!こんなセリフ自分も言ってみたいです。作者病死により未完で終わってしまったのが本当に残念でなりません。あと自分の中ではアニメ化は無かった事になっております。2016/03/02
真林
4
煉が一目惚れした、初恋の相手は地術師の一族・石蕗家の生贄として生まれた少女だった。今回は主人公和麻の出番は少なめで、主に煉の術師として、男としての成長を描いた巻となっています。己の力不足を痛感し、しかしその悲しみや悔しさを乗り越えて成長していく姿の描写はとてもよかったです。2014/08/22
ころん
2
煉がひとりで夜道を歩いていると、公園でひとり歌っている少女を見つける。何者かに追われている少女を助けるために、煉は彼女のお願いを聞くことに。一方で、和麻はピクシーから仕事の依頼を受け石蕗家の屋敷を訪れていた。煉くん頑張るの巻。和麻はあくまでサポートで(と言いつつも裏で色々動いてるけど)、好きになった女の子を守ろうとする煉の話がメイン。和麻や神凪家だけでなく、戦う相手の家系の内部事情も詳しく書かれているから、すんなりと物語にはいっていきやすい。2013/04/25
征ちゃん
1
定期的再読。未完じゃなかったらどうなったか解らないけど、全話の中で1番好きな話。この巻での主役は和麻じゃなく煉なのだが、やっぱり煉の人間として、術師として成長していく過程。そして、強大な力を持っていながら煉の大切な物を護り切れなかった和麻の小さな嘆き、綾乃の八つ当たりシーン、そして最後の挿絵は何度読んでも心に来る物がある。2012/12/16