内容説明
不思議の国・原子の国・生命の国でトムキンス氏がくりひろげる奇想天外な冒険。相対性理論や量子力学から分子遺伝学や人工知能へと広がる科学の現在と夢の世界。
目次
不思議の国のトムキンス
原子の国のトムキンス
生命の国のトムキンス
トムキンス最後の冒険
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
17
科学者の中でも異才と言われたガモフ。ユーモアたっぷりの人だったらしく内容もサーヴィス精神にあふれている。これは事実を知るための本というより考え方を学ぶための本だ。とても丁寧でわかりやすい。大学生の時に読んだ本だが、当時としても最先端の物理からは遅れた本ではあったが、読むべき人が読めば内容は色あせてはいない。
白義
7
トムキンス氏が体験する、世界の法則が誇張された奇妙な夢と冒険を通して、物理学から宇宙、生命、情報科学まで一走り。当然今となっては古びた箇所も多いが、世界の根本原則となる物理学と生命のシステムを繋げ、統一的に話を繋げる総合力は比類を絶する。古いといってもいまだに基礎的な部分はとてもイメージしやすく書かれていて、トムキンス氏と共にこの世界の不思議、驚異に魅せられること間違いなし。前半のは最新知識により補完した新版もあるが、古典としてトムキンス氏の全冒険を通し広く科学に触れられるこっちを勧める2013/09/07
イスカ
2
我が物理学入門書、心の古典。でも、自分自身の理解はこの本からあまり先に進めなかったな・・・。読むのにすごく時間がかかるのに、高価な本で手に入らなくて、図書館で何度も借りた。トムキンス氏の迷い込む奇妙な世界は、イメージを作って法則を理解する方法を自分の中に植え付けた。パラメータが変化するといったい何が起こるのか?それを考える癖をいつの間にか習得していたと思う。促成には向かないので、そういう用途にはオススメしない。
むとうさん
1
そろそろ「古典」に足を突っ込んでいる、科学啓蒙書の元祖みたいな本。ガモフ氏自身は物理学者であり、前半は物理の問題がメインであるが、後半は生物学、生化学、遺伝学などがテーマ。ストーリー仕立てになっている科学書といえば小学生の時に読んだ「化学のドレミファ」が思い出されるが、ちょっと大人向け版といったイメージ。ものを具体的に説明するのに、あたかも体験を語るかのように説明するといかにわかりやすいか、ということがこれでもかというほど伝わってくる。ただ科学入門にはならないかなぁ。2011/12/04
鳥義賊
1
合間に読むには難しい本だけど、考える時間が沢山ある子供の時に読んでいたらひょっとして・・と思わせるほどよく出来た物理学の入門書だと思いました。こういう名著を大人になるまで知らなかったことがなんだか悔しい。ただこの物量はちょっとキツイ。合本する前のスタイルで再版してくれないかな。2011/11/05