内容説明
昔の尋常小学一年生用国語読本の冒頭は、大正生まれは「ハナ ハト マメ マス」。昭和生まれは昭和15年度入学まで「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」だった。戦時中の兵士はハナハト世代、戦後は民主化で奮闘。後輩のサイタサイタ世代は戦時中は少国民・戦後はアプレゲールと呼ばれる。両世代ともすでに古希を越えた。かつて学校唱歌は国語や歴史の補強教材。日本の神話・武将の合戦・教訓や農村が絵のように描かれる。当時幼い日本人のアイデンティティーを育んでいたのだ。唱歌教材で辿る国民教育史。
目次
第1章 唱歌は、明治新時代の歌声だった
第2章 唱歌の新作ブーム
第3章 文部省唱歌は修身・国語・地歴の補強科目だった
第4章 大正以後昭和の太平洋戦争がおこるまで
第5章 子どもたちが愉しんだ学校では教わらない歌
第6章 国民学校の少国民時代
著者等紹介
鷹野良宏[タカノヨシヒロ]
1931年生まれ。東京教育大(現・筑波大)卒、専攻教育史。パリ・アカデミーグランドショーミエルで絵画を学ぶ。画はパリ・ベネチュア・バルセロナで受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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