内容説明
蕪村を見出し、一茶を認めた子規を起点とする近代俳句、その創成期に燃えつくした子規の生涯を、俳句と共に見事に描く構成の妙を極めた著者6年に亘る正岡子規評伝の力作。
目次
第1部 明治18年―25年(消えた白猫;明治19年の一頓挫;其戎との出会い;短歌と俳句;俳句への期待 ほか)
第2部 明治26年―28年(「はて知らずの記」の序など;白河の関まで;松島の景観;最上川の朝霧;桔梗の一籠 ほか)
第3部 明治28年―31年(柿食えば鐘が鳴る;道灌山にて;春の湯婆;2つの錘;牡丹十句 ほか)
第4部 明治31年―33年(立待月百句;一句の中の2個の中心;皆同一の標準を以て;ふたたび牡丹の句;歌と句の自己競詠 ほか)
第5部 明治33年―35年(鶏頭の十四五本も;一意十様;藤の花ぶさ;夕顔と小刀;移居と鮟鱇 ほか)