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ダイヤモンドより平和がほしい―子ども兵士・ムリアの告白

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  • サイズ A5判/ページ数 105p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784811380018
  • NDC分類 K302
  • Cコード C8095

目次

1 「自由」という名の街
2 手や足をうばわれた人たち
3 家族をおそった子ども兵士たち
4 子ども兵士を探して
5 「やぶの殺し屋」とよばれた少年
6 麻薬にむしばまれた子どもたち
7 傷ついた心
8 戦うことから解き放たれて
9 ムリアの学校
10 「大統領になりたい」
11 自分のために生きる

著者等紹介

後藤健二[ゴトウケンジ]
ジャーナリスト。1967年宮城県仙台市生まれ。番組制作会社をへて、1996年に映像通信社インデペンデント・プレスを設立。戦争や難民にかかわる問題や苦しみの中で暮らす子どもたちにカメラを向け、世界各地を取材している。NHK『週刊こどもニュース』『クローズアップ現代』『ETV特集』などの番組でその姿を伝えている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ🍀

175
子どもがスパイとして偵察する。子どもが銃を持ち子どもを襲う。反政府軍の子ども兵士は五千人以上と言われている。後藤健二さんのシエラレオネ取材報告。本書の最後には家族への感謝を残している。どうして兵士になったんだい。その傷はどうしたの。その答えに絶句し、ここに記すことを躊躇う。自分に意志などなかった。ぼくはとても怖い夢を見る。自らのしたことが消えることはないんだ。忘れられないんだ。勉強をしたい。みんなといたい。ただそれだけのことなんだ。争いが起これば破壊される。ダイヤモンドが採掘され利益となれば争いが起こる。2023/11/04

Kawai Hideki

123
後藤さんを偲んで。テロの人質になってもなお、瞳に宿っていた覚悟と信念の源を知りたかった。本書は、シエラレオネの内戦における、加害者/日が者の両面を持つ子ども兵士のを追ったレポ。高学年児童向け。「子ども兵士と同年代で、未来を支える日本の子ども達に伝えたい」という意思を感じる。子ども兵士の残虐な行為の被害者と、脱走した子ども兵士自身への取材を通じ、当地の複雑な事情を浮き彫りにする。それが象徴的に現れているのが表紙の写真。男の子の頬にある三日月の傷は、麻薬を擦り込まれ、殺人マシンとして駆り立てられていた跡。2015/02/11

めしいらず

75
人々の心に深い禍根を残す戦争の狂気。反政府軍に家族を殺され、攫われ、麻薬漬けにされ、少年兵に育て上げられた子どもたち。殺すか殺されるか二者択一の日々では、誰もがやむなく己が生きる道を選ぶ。一生の重荷を背負い込むことで、子どもらしい豊かな感情が失われた彼らの眼差しに、いつの日にか心からの笑いが戻ることを願ってやまない。少年兵に人生を蹂躙された人の「(彼らのしたことを)許す。けれど決して忘れない」が重く響く。この本から10年。著者自身の思いとは裏腹に、その死すらも戦争の大義名分にされる現実が続いている。2015/02/27

ころりんぱ

61
10年近く続いた内戦によって街は荒れ、人々の心身の傷が生々しく残るシエラレオネでの取材を元に、後藤さんが2005年に書いた本。家族は反政府軍に殺され、自分は殺されるか、少年兵になるかの二択しかなかった少年ムリアが語る、あの時の気持ちと、今の気持ち、そしてこれからどう生きたいか、は、多くの元少年兵に共通するものだと思う。さらに10年以上が経った現在、彼らはどんな風に過ごしているんだろう?人を殺した元少年兵と、彼らによって身内を殺され、自分も腕や脚を切られた人々が同じ国に住む難しさを想像してしまう。2015/03/07

Mina

57
暫く読むと、左肘から先のない赤ちゃんの写真。反政府軍に訓練された子供兵士に切り落とされたのだと。子供兵士もまた麻薬を顔に埋め込まれ戦闘マシーンにされてしまった。信じたくない事ばかりです。そんな戦争により引き起こされた惨劇が、子供達に向けてわかりやすく語られていました。戦争で生まれた憎しみ 悲しみ 貧困が また次の戦争へと連鎖していく。元子供兵士だったムリアは勉強する機会を得て「大統領になって戦争をしないようにする」という素晴らしい夢を持てるまでになった。教育は大切、知ることって本当に大事だと思う。2015/02/14

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