内容説明
「自然再生」とはどのようにあるべきか。日本のNGOが模索してきた事例や歴史とともに、第一線の研究者、フィールドワーカー、行政担当者がそれぞれの現場から詳述する。その理念と技術的な諸問題を幅広く紹介。
目次
1 今なぜ自然再生事業なのか(大喪失時代の私たちと自然再生;二一世紀を環境再生の世紀に;生物多様性の保全で築く持続可能性と自然再生;なぜ保全生態学は自然再生を提案するのか? ほか)
2 自然再生事業への期待と実践(百姓仕事と自然の再生;多様な生き物たちから見た水田生態系の再生―「田んぼのタガメプロジェクト」から;アメリカの自然再生事業;公共事業と自然の再生―アサザプロジェクトのデザインと実践 ほか)
3 自然再生事業計画のためのツール(市民と行政との協働による自然再生事業の基礎知識;自然再生を総合的に推進するための「自然再生基本方針」とは)
著者等紹介
鷲谷いづみ[ワシタニイズミ]
1950年東京生まれ。78年、東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。筑波大学講師、助教授を経て、東京大学教授(大学院農学生命科学研究科)。生態学・保全生態学(植物の生活史の進化、植物と昆虫の生物間相互作用、生物多様性保全および生態系修復のための生態学的研究など)
草刈秀紀[クサカリヒデノリ]
1958年熊本県生まれ。81年、日本大学農獣医学部拓殖学科卒業。日本自然保護協会の嘱託職員を経て、86年より財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)に勤務。83年から85年までWWFインターナショナルの南太平洋プログラム事務局(当時シドニー)に赴任。現在、自然保護室次長
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