出版社内容情報
IMF支援下の構造改革はなぜうまくいったのか? 日本・中国・米国・北朝鮮との関係はどうなっている? 経済危機以降の韓国のさまざまな制度の変化や、その実態を紹介。
内容説明
本書は、日本人の一般向けに、経済危機以降の韓国のさまざまな制度の変化や、その実態を紹介する。
目次
第1章 政治のしくみ
第2章 経済のしくみ
第3章 ビジネスのしくみ
第4章 社会のしくみ
第5章 外交のしくみ
第6章 安全保障のしくみ
第7章 「在日」のしくみ
著者等紹介
深川由起子[フカガワユキコ]
早稲田大学政治経済学部卒業、日本貿易振興会(JETRO)、長銀総合研究所をへて98年3月より青山学院大学経済学部助教授。イエール大学大学院、早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。韓国産業研究院、高麗大学等客員研究員など歴任。主な著書に『韓国・先進国経済論』(日本経済新聞社、第14回大平正芳記念賞、第2回国際開発研究大来賞、韓国経済優秀図書賞)など
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感想・レビュー
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たろーたん
1
韓国の経済発展において政府の主導力は強い。だが、その主導力は公共自供の拡大や国営企業への支援といった財政面よりも、金利や通貨供給量の調整、巨大企業への信用割り当て等の金融政策で発揮されている。そのため、韓国の財政政策は伝統的に均衡主義が前提であり、政府支出の規模は大きく拡大されることなく維持されてきた。政府支出の特徴は国防費の比率が20%余で高く、これは北朝鮮との対峙という特殊事情と、1980年代後半まで、軍事政権の下で明確な富国強兵路線を維持されてきたためである。国防費以外では、教育への支出が高い(続)2023/10/08