内容説明
ナチズム、スターリニズムの挟撃を凌ぎ、ドイツ文学界に屹立したムージル。ジョイス、プルーストと比肩するも「最も知られざる作家」と称された神秘家の、鋭利で厳密な精神の記録。
目次
倫理と美学
文学と演劇
政治と文化
講演
自作自解
短篇
ムージル―人と作品
著者等紹介
ムージル,ローベルト[ムージル,ローベルト][Musil,Robert]
オーストリアの作家。1880年クラーゲンフルト生まれ。陸軍実科学校に学ぶが工学へ進路変更し、ブリュン工科大学に転学して技師の国家資格を取得。しかし哲学に志しベルリン大学で哲学博士号を取得。この間中篇『生徒テルレスの混乱』が好評を博し、作家を志す。第一時世界大戦に従軍し、戦後の混乱のなか生活のために劇評、書評などを書いて活躍するかたわら、珠玉の短篇や戯曲を発表する。クライスト賞、ハウプトマン賞受賞。主著『特性のない男』(1930年、33年)は1938年ナチスにより禁書に指定される。同年スイスへ亡命。1942年ジュネーヴにて急逝
円子修平[マルコシュウヘイ]
1931年岩手県生まれ。1956年東京大学大学院修士課程修了。東京大学教養学部助手、東京学芸大学講師、東京都立大学助教授・教授を経て、現在同大学名誉教授
岡田素之[オカダモトユキ]
1942年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。ドイツ文学・文化史専攻。早稲田大学教授。国際ローベルト・ムージル学会会員
早坂七緒[ハヤサカナナオ]
1947年宮城県生まれ。1974年東京大学大学院独語独文学科修士課程修了。1976年同博士課程中退。岡山大学講師、山形大学助教授を経て、現在中央大学教授
北島玲子[キタジマレイコ]
1953年兵庫県生まれ。1983年大阪大学大学院独文学科博士課程修了。大阪大学文学部助手、東京農工大学助教授を経て、現在上智大学文学部教授
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