内容説明
SPレコードの扱い方、歴史、情報の取得法、世界のデータベースの現況を解説。「古いレコードを所蔵しているものの、年代も記号の意味も何もかも分からない」そんな方におすすめ!レコードを所蔵する現場の声から生まれた本。SPレコードの史料としての読み解き方も解説。昔のレコードを現代に活かすレコードアーカイブ学のすすめ。
目次
序 「SPレコード」というメディア
第1章 SPレコードの扱い方(SPレコードの買い方;SPレコードのお手入れ ほか)
第2章 SPレコードの歴史(レコードの世界史;レコードの日本史)
第3章 SPレコードの基礎知識
第4章 SPレコードのメタデータ(レーベル情報を読む;刻印情報を読む ほか)
第5章 SPレコードのデータベース(ディスコグラフィ;データベースの活用 ほか)
著者等紹介
毛利眞人[モウリマサト]
1972年生まれ。音楽評論家・レコード史家。2019年10月、ボン大学に於いてSPレコードの分類活用に関するワークショップと講演をおこなう。2022年4月現在、ボン大学・片岡プロジェクト及び早稲田大学演劇博物館の招聘研究員。ビクター・エンタテインメントやインディーズレーベル「ぐらもくらぶ」でSP盤復刻CDの音源提供・監修を手がけるほか、テレビ番組のリサーチャー、蓄音機を用いたコンサート・講座をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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へくとぱすかる
45
存在は知っていても実物は中古で初めて目にした。盤を入手しても、LPに比べて回転が速いSPを、音にできるプレーヤーは一般的にはない。製造が打ち切られて60年。レコードが静かなブームでも、さすがにこの形では新曲は出ない。ただ何といっても、歴史的論音が残され、オーディオの歴史を語るには、欠かせないフォーマットである。材質・刻印・レーベルなども手がかりに、歴史をよみがえらせていく手法など、著者の言うアーカイブ学は必要だと思う。扱い方や読み解きを詳説した本がなかなかないので、「入門」をタイトルにした本書は重宝する。2022/10/18
ジャズクラ本
17
内容的にはSPレコードの求め方、扱い方、保管方法、レーベルの見方、刻印の見方、紙及びデジタルデータベース、関連書籍の紹介、用語集で成り立っている。因みに僕はSPには全く手を出していないので、本書は無用の長物ということになるが、それでも終盤のデータベースと関連書籍の情報量は圧巻。よくぞここまで調べられたものだと思ったら、20代前半からSPに関わり続けられたそう。世の中にはこういう奇特な方がいる。こんな世界にはまりこんだら泥沼確定。しかしとてつもなく魅力的。2022/10/11
T. Shio
1
図らずも自分の会社の歴史を知ることになったことが興味深い。2022/07/24