内容説明
今、「民俗」はどこにあるのか。危機にある民俗学の再構築を企て、かつ自ら創造的に実践する―。人はなぜ慰霊祭を行い慰霊碑を建てるのか、なぜ人は神に祀るのか。日本人の慰霊行為の考察を通じて新しい民俗学の可能性を切り開く迫真の最新論文集。
目次
1 神なき時代の民俗学(神なき時代の祝祭空間;「民俗」はどこにあるのか;新しい「民俗」を求めて;「たましい」という名の記憶装置;祭祀のメカニズム―「呪い崇り」から「祝い祀り」へ;誰が「たましい」を管理できるのか―人を神に祀る習俗再考)
2 民俗学の視角(「民俗調査」という旅;説話と宗教儀礼;魔除け論序説―屋根の上の魔除けを中心に;桜と民俗学)
著者等紹介
小松和彦[コマツカズヒコ]
1947年東京都生まれ。1970年埼玉大学教養学部教養学科卒。1976年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。専攻は文化人類学・民俗学。現在、国際日本文化研究センター教授
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