内容説明
本書は、性差の問題をつねに念頭におきながら、哲学全体の要の位置を占めている普遍の概念について精神分析の観点から論じたものであり、その概念が構築されたものであることを明らかにしようという試みである。
目次
第1章 「望むだけしばしば…」欲望の構造と普遍の概念
第2章 サドとカントにおける普遍
第3章 普遍についてのサドの捉え方
第4章 普遍を美の中に探し求める必要があるのか
第5章 普遍を性差の中に探し求める必要があるのか―ラカンにおける「性別化の定式」
結論 思考は性別化されているか
著者等紹介
ダヴィド=メナール,モニク[ダヴィドメナール,モニク][David‐M´enard,Monique]
1947年リヨン生まれ。ナンテール大学でポール・リクールの指導のもとにフッサールに関する修士論文を書いた(1968年)後、パリ第七大学でピエール・フェディダの指導のもとに精神病理学の博士号を取得(1978年)し、さらにパリ第五大学でジャン=マリー・ベサードの指導のもとに哲学の博士号も取得(1990年)している。現在は、パリ第七大学(Denis Diderot)の教員(基礎精神病理学および精神分析研究室)をつとめている。精神分析家であり、フロイト精神分析協会(Soci´et´e de Psychanalyse Freudienne)に所属している
川崎惣一[カワサキソウイチ]
1971年、大阪に生まれる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。哲学専攻。現在、専修大学非常勤講師
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