水の神―ドゴン族の神話的世界 (新装版)

水の神―ドゴン族の神話的世界 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 326p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784796702058
  • NDC分類 389.441
  • Cコード C1039

内容説明

西アフリカ、ニジェール河の大彎曲部に住むドゴン族―かれらの魂の真髄を伝える盲目の老賢者オゴテメリとの対話を詳細に記述した本書は、ドゴン族の豊饒な宇宙を解き明かしたフランス民族学の最大の成果である。

目次

一日目―オゴテメリ
二日目―第一のことばと腰蓑
三日目―第二のことばとはた織り
四日目―第三のことばと清浄な土でできた穀倉
五日目―第三のことばと事物の分類
六日目―第三のことばと清浄な土でできた穀倉の降下、そして死
七日目―第三のことばと吐き出された世界のシステム
八日目―第三のことばと贖いの業
九日目―第三のことばと太鼓
十日目―ことばと織機〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
西洋の天文学知識が混入した可能性も指摘され、盲目の老賢者オゴテメリ1人からの聞書スタイルも調査手順として疑問視された本書だが、全4段階の半分だけ収録されたという。さらに多数ある他のドゴン神話を含めると複雑で遠大な神話体系が想像できる。一方それら神話に共通するのは、一(創造神アンマ)がニとなり(ユルグの誕生と母なる大地との近親相姦)、さらに偶数単位(対立と相補)で宇宙が展開する双極的な存在原理である。人間は宇宙から地球に来たという逸話が注目されるのも、世界中の神話に共通の原理がその基盤を支えるからだろうか。2024/03/07

★★★★★

1
偉大なるは文化の想像力2009/01/08

筑波大学ミステリー研究会

0
ミステリーじゃないじゃんシリーズ第四弾です。こちらも民族誌や思想書というより、文体としては小説など書き物に近いです。中の人は、こういう胡散臭いところがある本が好きです。他者の世界観ですから、すんなり受け入れられたらむしろありえない気がします。中の人には、他者の世界観や思想、体系を理解して、翻って、それをもって、自分を救いたいみたいな願望があることを再確認しました。あ、いきなり本文を読むより、巻末の「ドゴン社会への手引き」や解説から読んだ方が(読み方は制限されるかもですけど)諸々理解しやすいかもしれません。2012/07/24

つだしょ

0
細かいところは読みとばしても、オゴテメリのことばに吸い寄せらる。ドゴン族のような認知度の低い民族が培ってきた物語(神話)も、ただの絵空事ではなく、外部からみても、生活に密着して規律や規範となり、民族をまとめるといったちからがある。しかし、それらを度外視しても、物語には不思議ななにかがある。このなにかに強く興味を抱いた。歴史の主流ではなかったからこそ、私たちが見落としたり忘れたりしたなにかがある。それは私たちが無意識や潜在意識というように私たちがよんでいるものに語りかけることばなのだろうか?2012/03/23

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