「治安国家」拒否宣言―「共謀罪」がやってくる

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794966711
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C0036

内容説明

「共謀罪」を含む法案が、知らないうちに準備されている。「行為」があってはじめて犯罪と認定されるのが刑法の大原則。ところが共謀罪は、同じ団体に属する2人以上が、法律で4年以上の刑が科せられる行為について、実行しなくても、相談・話し合っただけで、最高懲役5年の罪になるというもの。対象となる罪名は約560種。考えたことを口にしただけで逮捕されるとしたら、へたに冗談も言えなくなる。「安全」「安心」を求め、治安を最優先させたすえにやってくるのは、密告と盗聴が日常化するゆるやかな恐怖社会―。思想・表現・団結の自由があぶない。弁護士、ジャーナリスト、研究者、社会運動家たちがそれぞれの現場から、近づく治安管理社会の見取り図を提示した、抵抗へのマニフェスト。

目次

1 密告社会と共謀罪(「治安国家」化のカラクリ;共謀罪とは何か)
2 フリー・ジャーナリストの現場から(共謀罪と盗聴法;武富士盗聴事件のてんまつ;青少年保護からはじまるメディア規制;遺伝子・健康情報が管理される未来)
3 抵抗の途上から(野宿者の路上から;労働争議で逮捕される日;爆笑と物騒の治安国歌;戦争に協力しない方法)
4 刑法という暴力―共謀罪新設の危機(国家の「暴力」―軍隊と刑法;「安全な社会」のための暴力? ほか)
5 「デモ」と「広場」の戦後史(なぜデモは不自由なのか;まだ見ぬ抵抗空間は国境を越える)

著者等紹介

斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年生まれ。元経済記者として新自由主義の本質に迫り、住基ネットや個人情報保護法の危険性にも警鐘を鳴らしたジャーナリスト

沢田竜夫[サワダタツオ]
1953年生まれ。カルチャーから社会問題まで、軽妙自在な筆致で問題点をえぐり出すフリーライター
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。