内容説明
ノルウェイの山中で転落事故にあい、大ケガを負った脳神経科医サックス。手術により傷は癒えたが、なぜか左足が自分のものであるとは感じられない。神経の障害のため、脳のなかの左足のイメージが失われてしまったのだ―。すぐれた医者が、回復までのみずからの症状の変化と、「患者」として生きる者の内面世界をつづる。心とからだ、病と癒し、患者と医者のありかたについて鋭く深く考察するメディカル・エッセイ。
目次
1 ノルウェイ山中の事故
2 患者になった医者
3 出口の見えない暗闇
4 よみがえる
5 ふたたび一歩をふみだすまで
6 リハビリテーション
7 「人間の医学」への道