内容説明
1942年から45年まで、ヒトラーお気に入りの秘書として第三帝国の中枢で働いていた女性が、ヒトラーの素顔や側近たちとの交流、そして地下壕での最期までを若い女性ならではの視線で書き記した手記。戦後まもない時期に書かれ、半世紀を経て初めて公開された貴重な証言である。
目次
トラウデル・ユンゲによるまえがき
解説1 ヒトラーに出会うまでの日々
第1章 私はヒトラーの秘書になった
第2章 「狼の巣」で
第3章 夜ごとの集い
第4章 暗殺未遂事件
第5章 ベルリンの防空壕で
第6章 たった今、総統が死んだ
解説2 ある贖罪の年代記
著者等紹介
ユンゲ,トラウデル[ユンゲ,トラウデル] [Junge,Traudl]
1920年、ビール醸造技師と将官の娘であった両親のもと、ミュンヘンで生まれる。1942年末から45年4月までアドルフ・ヒトラーの私設秘書を務める。戦後、ソ連管轄下の収容所に送られたが、まもなく解放された。その後『クイック』誌の編集長付秘書などの仕事を経て、フリージャーナリストとなる。2002年2月11日夜、アンドレ・ヘラー監督との対話の形で出演したドキュメンタリー映画「死角にて」初上映の数時間後、重い病気のため死去した
ミュラー,メリッサ[ミュラー,メリッサ] [M¨uller,Melissa]
1967年ウィーン生まれ。フリージャーナリストとしてドイツ語圏の文化・報道関係誌に執筆している。著作Das M¨adchen Anne Frank(クラーセン出版、1998年/邦訳『アンネの伝記』畔上司訳、文藝春秋、1999年)で国際的に注目される。ベン・キングスレーとハンナ・テイラー=ゴードンが主役を演じた、そのテレビドラマ化作品は2001年のエミー賞を獲得した。ミュンヘン在住
高島市子[タカシマイチコ]
東京教育大学文学部仏文科卒業、ベルリン自由大学独文学専攻。白百合学園仏語講師、ベルリン・フンボルト大学日本学科教員。現在は翻訳業
足立ラーベ加代[アダチラーベカヨ]
映画研究者、翻訳者。立教大学文学部ドイツ文学科卒業、ベルリン自由大学演劇学/美術史学科修士課程、マールブルク大学メディア学科博士課程修了。ベルリン・フンボルト大学日本学科専任講師、ライプチヒ大学日本学科准教授、デュッセルドルフ大学現代日本学科教授代理、ワイマール・バウハウス大学メディア学科研究員を経て、現在イエナ大学美術史/映画学科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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