オタクとは何か?

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オタクとは何か?

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794222725
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

いまや世界を席巻する「オタク文化」。かつては異物として排除された時代から、いまではアナタもワタシも「オタク?」の時代へ。でもその実体は? 「非オタク」自認するノンフィクション作家が、オタクの聖地的ショップで働き、2006 年から2017 年まで「フィールドワーク」しつつその体験と考察をリアルタイムでレポート。で、「オタク」とはいったい何だったのか?

●なぜ「オタクとは何か?」と問うのか?
●パロディの人、オマージュの人
●むちゃくちゃ楽しいじゃないか!
●「君の心に僕の笛の音は届かない」
●喪われた「未来」
●多様性と布教活動
●オタク密教とオタク顕教
●ものにこだわる感情
●ジェンダーの越境
●男の中の女、女の中の男
●人はどのようにオタクになっていくのか
●『ヱヴァンゲリヲン』を観る・序・破・Q……ほか
●巻末対話?:vs.伊藤剛氏(評論家、『テヅカ・イズ・デッド』著者)
●巻末対話?:vs.竹熊健太郎氏(編集家、『サルでも描ける まんが教室』著者、Web 雑誌「電脳マヴォ」主宰) 

大泉実成[オオイズミミツナリ]
著・文・その他

内容説明

オタクは存在しない!?2006‐2017。10年にわたって「オタク現場」をフィールドワークした果てに見えたものとは?竹熊健太郎氏、伊藤剛氏との対話収載。

目次

なぜ「オタクとは何か?」と問うのか?
オタク修行篇 序章
オタク密教とオタク顕教―竹熊健太郎氏との対話(1)
オタクの自意識?―竹熊健太郎氏との対話(2)
オタクだけが残った―竹熊健太郎氏との対話(3)
オタク修行篇(2)文化的中心人物
オタク修行篇(3)パロディの人、オマージュの人
オタク修行篇(4)そして異変は起きた。
オタク修行篇(5)むちゃくちゃ楽しいじゃないか!
オタク修行篇(6)「君の心に僕の笛の音は届かない」〔ほか〕

著者等紹介

大泉実成[オオイズミミツナリ]
1961年東京生まれ。ノンフィクション作家。中央大学大学院哲学科修了。『説得』(現代書館/草思社文庫)で第11回講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

13
分析心理学的な手法でオタクを定義付けする。そのために若いオタクと接しようと某お店で働いたりといったフィールドワークも行っていてそれだけでとても面白い。他者に対してオタクだとラベリングする条件としては、萌え(絵)嫌悪、根暗嫌悪、不細工嫌悪あたりが入り混ざり、そこにプラスして「こいつは弱そうだから反撃しないだろう」と見做すということなのかな。オタクとは主体的に創られるのではなく、他者から創られる存在にすぎない……のかもしれない。まあでも現代社会はわりとオタクに優しいですよね。自分もそうなので実感できます。2023/03/23

なべさん

5
ネットでオタク認定された著者が、フィールドワークと称し某レンタルビデオ店でバイトし、オタクたちと交流しつつオタクとは何かを探求する。が、著者が吐露したように、途中からテーマ自体がどうでもよくなっている。ユングを援用した考察よりも、純粋に著者と若者たちの世代を超えた交流の記録として面白い。職場の若者たちとアニメ・マンガ・ゲームに溺れ、仕事と遊びの境界が曖昧になっていくが、読んでいてどこか一抹の切なさを感じるのは、この関係がいつまでも続くことはないからだ。著者のかつての同僚たちは、今頃どうしているのだろう。2019/03/21

伊野

5
未知なる対象へ接近、同化し、また離れて分析する。フィールドワークの手法を用いたルポルタージュ。著者も楽しく同化していたと思われる。「オタクの不在」という主題に対する答えは、理解は出来るが普遍性へ向かっているため些か物足りない感はある。しかしながら、この結論が出るまでの過程が非常に面白く興味深い。オタクの系統分類としての密教型と顕教型というのも確かにあると思った。終盤の共感と感情移入と萌えの話はもう少し掘り下げて欲しかった。2018/11/23

ゆげ

4
「オタク」の定義は何?、というテーマからは離れた内容が多かったが、個人的にはそっちの方が面白かった。1961年生まれで「オタク第一世代」である著者が見てきたオタクの世代の変遷、ゲームショップのオタク店員への潜入取材がとても興味深い。2019/06/28

勉誠出版営業部

4
大泉実成さんの『オタクとは何か?』を読了。自身がアニメショップに勤務し、「オタク」と言われる人たちを観察し、タイトルどおり「「オタク」とは何か?」を考察した、一種のルポルタージュ作品。結論には賛否両論はあると思いますが、いわゆる「オタク論」の一つとしてはなかなかに興味深いものでした。2017/11/25

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