内容説明
徹底検証!最強の逆説はどれだ?論理思考の限界に挑戦。
目次
逆説
帰納―ヘンペルのレイヴン
カテゴリー―グルー=ブリーンの逆説
知りえないこと―一夜で二倍?
演繹―積み重ねの逆説
信じること―予期せぬ処刑
ありえないこと―予期の逆説
無限―トムソンのランプ
NP完全―崔奔の迷宮
意味―双子の地球
心―サールの中国語の部屋
全知―ニューカムの逆説
著者等紹介
パウンドストーン,ウィリアム[パウンドストーン,ウィリアム][Poundstone,William]
MITで物理学を学ぶ。物理学と情報理論を専門とする
松浦俊輔[マツウラシュンスケ]
名古屋工業大学助教授を経て翻訳家。名古屋学芸大学非常勤講師なども務める
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
25
パラドックス。論理パズルと思考実験。僕の出来の悪い脳味噌でも思考することには快感を覚える。世界をそのまま享受するのではなく森羅万象全てについて考えることの大切さ。一見無駄な事柄についてでも思考する癖をつけるというのはホモサピエンスがホモサピエンスらしくより良く生きるということに直結する気がする。人間が考える葦でしかないのなら考えない人間は葦に等しい存在なのだから。2017/11/22
Sugi Takahiro
6
誤謬、常識の誤り、内因性の逆説。本書は後ろ二つの逆説を紹介している。 特に 「充足可能性」複数の命題が互いに矛盾してないか 「NP完全」指数関数的に解くためのステップが増えるために検証するアルゴリズム作成は不可能だが、答えが分かれば簡単(合ってるかな?) の問題は初めて知ったが面白い。 間違いのない命題1から始めて、命題2,3、、、と進めていくと充足可能かの検証ステップが指数関数的に増えてしまうため、世界の真理をアルゴリズムを組んで機械的に解くことは不可能。 2015/10/10
reki
5
アキレスと亀、囚人を処刑できる日、嘘つき人種、迷路の解法とNP完全、暗号解読……「パラドックス」の枠を超え「意味があるとは何か」という哲学的な内容も語っており読みごたえがありました。ただ、疑問に対して答えは提示しないので、結局色々見てきたけど結論は何?という感想を持ってしまう、哲学関連の本にありがちな読後感でした。 面白かったのは、「全ての組み合わせを試せば解ける」に対して、全宇宙の全ての原子が、光の速さで、宇宙の寿命がつきるまで試しても間に合わないなら「解けない」だよねということ。なるほど^^2015/08/03
小木ハム
4
『人々は洞窟の中にいて、洞窟の外にあるテレビから映し出される映像を見ているにすぎない』というのは何だか凄く納得した。水槽の脳だったとして、それを否定する事も肯定する事も私達にはできないんですよね。あと解読不能の謎の絵本『ヴォイニッチ手稿』にはワクワクさせられた。鍵さえあれば、どんな文でも暗号になりうる。。2016/08/13
海星梨
3
時々、論理学の本に捕まっちゃうんですよねー(読める読めないに関わらず。まぁ、一冊丸々目を通さないと気が済まない奇病なので読みますけれども。理解度四割いってないくらいかな?また見かけたときには理解が深まる程度には読めたと思います。わからないことがいっぱいあるけれど、それはわからなければいけないことなのか、もし自分が賢い頭を持ってるなら他の対応せねばならぬことに使いたいなぁ、まぁ余暇で考えても楽しいか、とかそういう感じで。2018/12/03