内容説明
現象学の根本理念に始まり、経験的世界の構造分析、他の諸分野との交差から生ずる問題など、現代哲学の中核を占める現象学の基本的な特徴を現代的視点から解明する。
目次
序 現象学における「思惟の事象」についての所感
現象学の方法と目標(現象学の方法論;学問論としての論理学)
経験的世界の構造(経験の基礎―根本の輪郭;時間と存在をめぐって―生き生きした現在の謎と内―存在論の試み;身体―受肉せる主体;鏡と眼差し―自己意識の現象学のために;地平―世界生の動的構造)
現象学の諸問題(対話における言葉について;芸術作品;人格と価値;生と責任―現象学における遂行と自己責任;現象学と社会の危機理論―危機の概念と批判の概念;歴史的世界の基底―歴史を歴史化するもの)