出版社内容情報
巨人森鴎外。その人間と仕事の全体像を広い学際的な視野と方法によって照らし出した待望の講座。1巻では鴎外の偉大な個性の形成を,学生,作家,軍医,家庭人としての生と人間関係において探求する。2巻では初期三部作から晩年の史伝,翻訳,評論まで,鴎外文学の方法と表現,位相と構造を個々の作品に即して論じる。3巻では鴎外は何を見,何を読んだか,和漢洋にわたる素養の成立,社会思想,医学者としての関心と業績を明らかにする。
目次と執筆者
鴎外における津和野 (山崎一穎)
鴎外にかかわる母性 (山崎國紀)
鴎外の受けた教育 (鈴木滿)
鴎外の学生時代について (中井義幸)
鴎外の母と鴎外の文学 (平川祐弘)
団子坂の鴎外 (森まゆみ)
森茉莉の見た鴎外 (田中美代子)
小金井きみ子と中国古典『聊斎志異』 (小田桐弘子)
森鴎外における韓国 (崔在■)
森鴎外と日清戦争 (酒井敏)
森軍医監の凱旋 (大石汎)
鴎外と花袋 (須田喜代次)
森鴎外と木下杢太郎 (新田義之)
鴎外のエロス的関心 (佐伯彰一)
研究の回顧と展望 (須田喜代次)
・「国文学」 98.4月号
・「出版ニュース」 97.10中
・東京新聞 97.7.27 紹介
・京都新聞 97.7.6
・日本経済新聞 97.6.23
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【関連書籍】
『 〈作者〉をめぐる冒険 』 柴田勝二著 (定価3360円 2004)
『 投機としての文学 』 紅野謙介著 (定価3990円 2002)
『 創造された古典 』 ハルオ・シラネほか編 (定価4200円 1999)
内容説明
漱石と並び称される文豪・森鴎外はどのようにして誕生したか。幼少期から大学時代にかけての教育、母親との密接すぎる関係、母と妻のすさまじい確執、軍務と執筆の“ディレンマ”などのテーマで人間・鴎外に肉薄する。
目次
鴎外における津和野
鴎外にかかわる母性
鴎外の受けた教育
鴎外の学生時代について
鴎外の母と鴎外の文学
団子坂の鴎外―私註・鴎外日記
森茉莉の見た鴎外―『半日』はなぜ書かれたか
小金井きみ子と中国古典『聊斎志異』
森鴎外における韓国
森鴎外と日清戦争〔ほか〕