出版社内容情報
近代的身体像は、医学の近代化によって誕生した──。文学・哲学・音楽から宇宙論まで、病と生命に向けられたまなざしの連鎖を解析し、病を取り巻く言説の現在、病気という文化─文化という病気を臨床する。いま、何が病んでいるのか──。
1 生命の哲学 病いの論理学
(1)「私の死」への接近
(2)死を牽引する生
(3)概念/現象としての生命
(4)幻影と境界
(5)混沌への放擲
(6)宇宙的思考
(7)環境世界論Ⅰ
(8)環境世界論Ⅱ
(9)音楽的生命観Ⅰ
(10)音楽的生命観Ⅱ
(11)音楽的生命観Ⅲ
(12)病いから遠く離れて
2 病いの痕跡
(1)植物の夢――『ジングル・セル』論
(2)接近の拒絶――『シングル・セル』論Ⅱ
(3)均質化の先取――小川洋子『完璧な病室』
(4)欲望の湿度
(5)ことば・採掘・肉体
3 病い論の螺旋構造
(1)病い論の螺旋構造――病気の饒舌さについて
(2)裏返された屍体――医学史の戦略
(3)場所の記憶――病名をめぐる医学史
(4)病いの幾何学――分類学的医学の時代
(5)球形の知覚Ⅰ――流行病の政治学
(6)球形の知覚Ⅱ――「健康」の誕生
あとがき
内容説明
近代的身体は医学の近代化によって誕生した―。そして、いま、病いとは?文学、哲学、音楽から環境論、宇宙論まで、「病い」と「生命」に向けられた様々な“まなざし”の連鎖を通し「病気という文化・文化という病気」の現在を臨床する。
目次
1 生命の哲学 病いの論理学
2 病いの痕跡
病い論の螺旋構造