内容説明
現代詩の最先端に立つ詩人の詩論のエッセンス。誰にでもわかる明快な言葉で詩と世界との関わりと、詩のありかを解読してみせる最高の入門書。『詩を書く』につづく三部作白眉の一冊。
目次
1 エスキス(ベートーヴェンによって音楽を知る―手帖1;日本語に殉じる覚悟―手帖2 ほか)
2 クリティック(世界へ!―an agitation;詩へのめざめ ほか)
3 エッセー(詩劇の方へ―a memorandum;詩劇へのアジテーション ほか)
ゲストエッセイ(「詩人」と歌人(岡井隆)
谷川俊太郎論(抄)(寺山修司) ほか)
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年東京生まれ。52年処女詩集『二十億光年の孤独』刊行。のびやかで自由な感性でジャンルを跳び越え、現在まで数多くの作品を発表。言葉の最先端で活動をつづける。53年より「櫂」同人。海外でも多くの翻訳が刊行され親しまれている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nnnともろー
6
1950年代の文章もあるのに瑞々しい。感覚的な文なので理解しづらい部分はあるが、全体を味わえればいいと思う。言葉を大切にしたい。2020/05/29
aoi
2
「詩論3部作」の中でも一番詩人の、詩の、言葉の本質に迫っている。"考えている"からゆえに他の2冊とは様相が違う。2014/01/16
cue.1
0
◎詩や言葉(文字、声、人間、それらの発生元)についてですが、創作行為全般に共通する話だと思います。小さな尊大や謙虚な修辞を混入させず、言葉をはらむものの実感と詩人自身の向き合い方が伝わる一冊でした。私は、言葉・日本語に頼るほかない、そのローカリズムを《西洋文明に向かってではない人の意識に向かって》内部から変革できるのではという話がとても印象に残っています。谷川さんは私にとって、痛みや神秘的衝動にとどまらない創作行為の可能性と美を感じさせてくれる数少ない表現者の一人です。2014/11/13
kuroari
0
論理と作品の違い。コピーライターはどっちに立つべきなんだろ2008/06/20